「もうこの人と離婚したい」と思ったときに読みたい言葉

別れを思う女性

家庭の中で夫と妻のみが血によってつながっていないのは意味深いことだ。

彼らは生物学的につながり人格的につながることによってのみ家族となる。それは自由な選択であって運命的におしつけられたきずなではない。

多くの可能性の中からえらびとったものなのだ。血縁ならそれから逃れる方法はないが、夫婦の縁は、これを断つことはいつでも可能だ。

神谷美恵子

この世の中で、男と女が出会い、結婚して家族になる。これは冷静に考えると、とてつもなく、すごいことだと思う。

もともと、男と女は赤の他人同士だ。その赤の他人同士がなぜか出会って惹かれ合う。その結果、同じ屋根で暮らすようになり、子どもを作り、父親と母親になる。

これは人類が誕生して以来、男女が延々として繰り返されてきたことなのかもしれないが、考えれば考えるほど、その不思議さに驚かざるを得ない。

そう、私達はいつでもどこでも、その気があれば異性と出会うことはできる。そして、あんなことやこんなこと、いろいろ楽しい時間を経験することはできる。

しかし、結婚まで至る深い縁は別ものである。ただ好きなだけでは夫婦にはならない。そこにはもっと、深い「何か」がある。

だからこそ、結婚して家族になる深い縁。これは、とてつもなく、すごいことなのだと思う。

結婚は制度であるので、一度でも相手と別れることができるが、それを決める前に今一度、なぜこの人と出会い、家族になったのか。その理由を考えたい。

夫婦の縁を断つことは、その気があればいつでもできるのだから。

出典

『人生は生きがいを探す旅』(三笠書房、2017年)