経済的な理由で実家暮らしをしなければいけないあなたに伝えたいこと

実家で悶々とする男

ネットのスラングか何かは分からないが、「子供部屋おじさん」なる言葉で、実家で暮らしている一定以上の男性をディスる言葉があるらしい。

この言葉を初めて知ったときは、非常に悲しく思ったものである。なぜなら世の中には様々な事情で、一人暮らしができるにも関わらず実家で暮らすしかない人もいるからである。

それをひとくくりにして「○歳なのに実家暮らしの人はどうだ」とディスる傾向があるのは、悲しいとしか言いようがない。

実家を離れられないなら

もちろん、経済的な事情によって、一人暮らしができない場合もある。

私も20代の頃はそうだった。大学卒業後に就職で失敗。いわゆる非正規の状態で社会に出たが、身分は安定していないのは当然のこと、「こいつは臨時採用だから」といろいろな不利益を被った。

そして非正規であるがゆえの人間関係の悩みを経験し退職。「自分は社会から必要とされないダメな人間ではないか?」と、もんもんとするどん底の日々を送ることになった。

当然一人暮らしができる状況でもないので、実家に暮らすしか選択肢がなかったのだが、この雌伏の期間があったからこそ今の独立した生活を満喫することができているのは確かである。

だからこそ声を大にしていいたい。「あなたがもし現在、非正規雇用などで、お金の心配がある暮らしを送っているなら実家暮らしは何の恥でもないし、積極的に実家を利用すべし!」と。

大切なのは親に依存しないこと

どのみち、実家を出るタイミングに来たら自然とそうなるようになる。

それまでは実家に食費や生活費などできる範囲でお金を出し、掃除や洗濯などあなたができることをきちんと協力すればいい。

実際自分も、実家暮らしで文無しに近い居候状態だったときは、家の掃除や親の衣類の洗濯、ゴミ出し、仕事の送り迎えなど、自分ができる協力はした。

ようは、お金に不自由があるのであれば、実家におんぶにだっこではなく、大人として協力できることをやる。つまり大人としての筋を通せばいいだけのことである。

問題は、何から何まで、親にやってもらうような生活を送ってはいけない、という話である。それでは人としての自立心を失ってしまう。

つまるところ、実家暮らしをしてもいいが、基本的な身の回りのことは自分でやって大人として親に迷惑をかけてはいけない、という話である。

一人暮らしは自立への道

一方、経済的に余裕ができ、少しでも先行きが見えるようになってきたら。個人的には一人暮らしを経験することをおすすめしたい。

やはり、家の中に誰かがいる状態。生活が便利だとか、経済的にどうだとか、そういう話は置いておいて、人生一度は、仕事から帰ってきて家には誰もいない状態を経験しておくことが大切である。

自分で家を借り、家賃を払い、食事を作り、掃除をし、生活を継続する。当たり前のことかもしれないが、この経験は自分の足で人生を立つために、とても大切な経験であることは間違いがない。

例えば想像してみてほしい。仕事でいろいろ辛いことがあって、ようやく家路に着いたとき。家には誰もいない。電気もついでおらず、そこにいるのはあなた一人である。

その寂しさ。心もとなさ。それこそがまさに、大人として生きていく成長の過程である。その経験はまさにプライスレス。経済的合理性を超越した価値があることは、紛れもない事実である。

大人として責任を果たす

ただ、今あなたが、経済的な理由で実家を離れることができない場合、それは仕方がない話である。

誰にでもそういう時期はあるものである。だからくれぐれも、「自分はダメなんだ」など、悪く考える必要はない。そのかわり、あなたが大人としてできることは積極的にやることをおすすめしたい。

食費でも生活費でも、最低限で構わない。きちんと親にお金を払い、食器の片付け。ゴミ出し。掃除。洗濯。家事で手伝えることは、仕事をしていようと何だろうと、積極的に協力することが大切である。

成人した大人が何でもかんでも、親にやってもらうことは不健全である。それがあなたの依存心を増長させるだけでなく、人としての自立心を損ねるだろう。

だからこそ、あなたが今できることはあなた自身でやればいい。それができれば実家暮らしだろうが、他人からとやかく言われる覚えはないのである。

最後に

もし可能であるなら、実家暮らしよりは一人暮らしをする方が、長い目で見れば確実に人として成長できるし、人生が豊かになるのは疑いようがない話である。

ただし人それぞれ、いろいろな事情がある。ときに実家暮らしをして、雌伏のときを過ごす必要がある場合もある。特に、これからの時代はますます、実家で暮らす人々が増えていくだろう。

その場合大切なのは、親に依存しないことである。実家に甘えきらないことである。それは経済的合理性とは全く関係がない「人としての生き方の問題」である。

すなわち、自分のことは自分でやる。今、経済的な理由で実家を離れることができなかったとしても。いつか自分の足で自分の生活を築き上げること。

その希望を常に持ち続けて、今大人としてあなたが協力できることをやればいい。それで十分である。遅かれ早かれ、あなたが自分の足で立ちたいと思っているなら、そのときが必ず来るのだから。

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