ほんとのこと言えよ。
人生は、途中からじゃ変えられねぇってことだよ!絶対ムリなんだよ!変えられないんだ!
しまった、って思っても、途中からじゃムリなんだよ。
桜井信一
人生で損しないために覚えておきたいことは、人生ではいつでも取り返せるものと、絶対に取り返せないものがある、ということだ。
たとえば、今がとてつもなくどん底で不幸な暮らしを強いられているとしても、そこから逆転成功して、幸せな人生を送りたい。
これは前者であり、いつだってどんなときだって、自分の努力と工夫次第で、取り戻すことができる。
なぜなら、人生そのものは、いつだって再起が可能だからである。
しかし学歴のように、人生の早い段階で取得することが決まっているものについては、残念ながらそのときを逃した段階でもう二度と、取り戻すことができない。
だからこそ、何が取り返しがついて何が取り返しがつかないのか。そのことについては、慎重に理解を深めておいて損はない。
なぜ10代が人生において最重要な期間なのか
現代において取り返しがつかないものは、高校を卒業する18歳までの人生の過ごし方とその環境である。
10代という多感な時期。そして、脳みそが新鮮で感性も豊かで刺激を受けやすいこのとき。
何に夢中になったか。どんな思い出を作ったか。そして、周りにはどんな友人に囲まれていたか。それは非常に重要度が高い問題である。
なぜなら朱に交われば赤くなる。
環境次第で人はかんたんに、良くもなるし悪くもなる。とくに、10代という人生における貴重な時間においては、それは致命的な影響力をもたらす。
だから、我が子の影響を真剣に考える親は孟母三遷。我が子に最高の環境を与えるための投資を惜しまない。
いかに10代の過ごし方が貴重で、そして長い人生で意味があるのか。そのことをよく、知っているからである。
学歴は取り返しがつかない
10代の頃遊びほうけて勉強しないことが当たり前。
そんな環境で育つことによって、まず学歴を得られなくなる。おまけに、将来も付き合っていけるまともな友人と出会うチャンスを見逃してしまう。
学歴も大切な友人も、10代だからこそ最高のものを手に入れられるチャンスがある。しかし、その時期を逃してしまえば、絶対に取り返すことができない。
なぜなら10代での行動が20代の自分のレールを作っていく。それなりの学歴があれば、就職するにも独立するにも、いろんな選択肢を得ることができる。
しかし、勉強をせずにそのまま大人になってしまったら。もう、自由な選択肢はそこにはない。限られた選択肢のなかで、自分を生かす道を見つけていかなければならない。
選択肢がある以上、人生そこから挽回は可能だが、それは人とは違う道。それ相応の苦労と覚悟が必要である。
学歴がなくてもお金は稼げて経済的に豊かな暮らしを送ることができる。
しかし学歴がなければ、役人になって安定した暮らしをしたり、誰もが知る有名な会社に勤めて合コンで無双することはできない。
だからこそ、人生の早いうちは素直に勉強したり、学歴を手に入れるために全力を尽くして損はない。
それはその時期を逃せばもう二度と、取り返しがつかないもの。せめて後悔しないよう、やれることはすべて頑張っておくのが将来のためである。
出典
『ドラマ 下剋上受験』(TBS、2017年)