お金をバカにする人が不幸になる理由

お金を使う

ゼニは、人間にとっては便利な道具である。ゼニがあれば、人間は何でもできる。自分のどんな欲望でもかなえることができる。

僕は、人間というのは、はなはだうさん臭い生き物であると思っている。人間なんて巨大なゼニの力があれば、なにをやりだすかわかったものではない。

しかし、ゼニがなければ、人間は悲惨である。人生は暗黒で、将来にはまったく希望がもてず、自分で自分自身を卑下し侮蔑するようになる。

人生というものは、金がなければ、どうしても苦労がつきまとう。金に困って、借金をすれば、そこから人生の苦闘がはじまる。

金のことで悩み、困惑し、狼狽し、煩悶し、疲労し、消耗し、やがては、犯罪、夜逃げや自殺にまで発展していく。

これは、何百年も昔から、人間が繰り返してきた永遠不滅のドラマなのだ。

青木雄二

人生はお金がすべてではない。しかし一つだけ言えるのは、お金がない人生は悲惨、ということだ。

お金に翻弄されて、人間性を切り売りして、お金のためにしたくない仕事に従事する。ただ生きていくためだけにお金を追いかける。

お金がなければ人生で持つべきはずの選択権をすべて失う。最終的にはお金の奴隷のような人生を送るハメになる。

お金がなく経済的に不自由である。

そのような状態では、理想の人生や生き方なんて考える余裕もなにもあったものではない。そして、大切な誰かを守ることもできない。

だから人生で真っ先に目指すべきことは、お金から自由になることである。

お金から完全に自由になるのは難しくとも、最低限お金の奴隷にならない程度の経済力を身につけて、自分一人で立てる状態を手に入れることだ。

そこからが本当の自分の人生の始まり。

理想を求めるなら、人生で最善を期待するなら、まず真っ先にお金の問題を、何とかすることだ。

出典

『ゼニの人間学』(ロングセラーズ、1995年)