「真面目に学校に行ってちゃんとした会社に入ってずっと働き続けて家族を支える」みたいないわゆる「真っ当な」生き方は、世界にたくさんあるパターンの一つでしかないし、そのルートが向いていない人は無理にそれを目指す必要はない。
自分に合わない場所で苦しむよりはそこから逃げてもうちょっと自分が楽にいられる場所を探せばいい。世の中に生きる場所は無数にある。
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世の中生きていく上で、環境はとても大切だ。
環境は恐ろしいくらいに人を変えてしまう。良い意味でも、悪い意味でも。
今いる環境が自分にとって良い環境であり、そこにいれば良い意味で自分がグングン良くなっていくことができる。
それなら問題はない。多少辛くても大変でも、我慢する価値は十分にある。
ところが。
そこにいるとどんどん自分がダメになっていく。息苦しく、自分が自分でない。「何かが違う」と心が叫んでいる。
そんな環境は要注意だ。悪い意味で、自分を変えられてしまう危険性がそこにある。
だから「何かがおかしい」と感じたとき。どんなに努力して頑張っても、「自分はここにいるべきではない」という直感を否定できないとき。
その環境はきっと、自分にとって合わないのだ。こういうときは無理をしないのが自然である。
世の中、生きていく場所は予想以上にたくさんある。
自分の成長に適した環境を選ぶことも、生存本能の一つ。自分の直感、本能を大切にして、自分にとって最適な場所を探していこう。
出典
『持たない幸福論』(幻冬舎、2017年)