世の中は歴史と経験が集積する場所

スポンサーリンク

世界

賢者は、歴史からも経験からも学ぶことができる人で、愚者は、歴史からも経験からも学ぶことができない人、と言い換えるべきである。

なぜなら、歴史とは経験の集積にすぎないからである。

塩野七生(作家)

我々が行う日々の活動。日という単位では、それは何の意味も成さない、小さなものかもしれない。

しかし、日が週になり、年になることで、それは大きな積み重ねとなっていく。

我々の今の姿は、昨日までの行動の集積であって、昨日なくして、今日はない。

かりに、今の自分の姿が理想と乖離しており、今の自分を受け入れられないときは、過去を見つめて、それを受け入れるしかない。

しかし、過去を認めようとしない人は、今の自分を変えることもできないし、これからの新しい自分を作ることもできない。

なぜなら、過去を否定するものは、現在を否定し、真実の姿を見つめることができないからだ。

いつわりの歴史、いつわりの記憶を作り、惨めな今の現実を否定しようと、やがて真実が、否応なく自分の後ろにつきまとう。

そして、必ず、ウソは隠しきれなくなり、やがて白日のもとにさらされることになるのだ。

出典

『日本人へ 危機からの脱出篇』(文春新書、2013年)