人それぞれに生き方が違う。自分の道というものがあるはずだ。
道というからには、その先に目的地がある。目標のようなものだ。まずは、それをよく考えて、自分にとっての目標を持つことだ。
「成功したい」と考えるまえに、「自分にとってどうなることが成功なのか」を見極める方が重要である。
森博嗣
成功したい。
この言葉を真剣に考えると、成功とは何なのか、なぜ成功したいのか、案外その理由は漠然としている。
そもそも成功とは何なのか。
お金?異性にモテること?有名になってチヤホヤされること?成功とは何なのか、それが分かっていないと、いくら頑張っても、満足できる結果を得ることはできない。
大切なのは、成功とはどういう状態なのか、自分なりに明確な定義を持つことだと思う。
これがあること、これを成し得ていることが、自分にとっての成功した状態である。そこをはっきりさせることだと思う。
そうすれば、どれくらい頑張ればいいか、何を犠牲にして何を犠牲にしてはいけないかが分かる。
人生でありがちな、成功のパラドックス(成功して不幸になる)を避けることができる。成功を目指す過程で、無駄に何かを失うこともない。
成功という言葉は耳障りがいいし、その意味が分からなくても、なんとなくワクワクしてくる。
そこからもう一歩踏み込んで、「こういう状態こそ人生の成功だ!」という姿をハッキリさせる。そうすれば、道を間違えることもない。
それこそがきっと、自分が進んでいく道なのだから。
出典
『「やりがいのある仕事」という幻想』