未来に先回りして点と点をつなげることはできない。君たちにできるのは過去を振り返ってつなげることだけなんだ。
だから点と点がいつか何らかのかたちでつながると信じなければならない。自分の根性、運命、人生、カルマ、何でもいいから、とにかく信じるのです。
歩む道のどこかで点と点とがつながると信じれば、自信を持って思うまま生きることができます。たとえ人と違う道を歩んでも、信じることが全てをかえてくれるのです
スティーブ・ジョブズ
人生、無駄なことは何一つない。
どんな失敗も、どんな挫折も、どんな屈辱も、どんな悲しみも、その出来事一つ一つ、それ相応の必然的な意味がある。
その意味、理由がいつ分かるか、それは誰にも分からない。しかしあるとき、「そうだ、だから人生、こんな経験をしてきたんだ」と納得できるできるときが来る。必ず、来る。
そして、自分が人生でしてきたことが全て、点と点でバラバラだった経験が、一本につながっていることに気がつく。
そのとき、人生は何一つ無駄がないこと。そして、経験することは全て、必然的な意味があることに気がつく。
なぜそれが起こったのか。理由は分かるときに分かる
人生の経験は一つ一つバラバラで、一見、何の整合性もないように思えるかもしれない。
そしてそれらの経験が、自分をどこへ導こうとしているのか、分からないかもしれない。でも、理由を理解しようとする必要はないのだ。
なぜこんなことを経験することになったのか。その本当の理由は、しかるべきとき、しかるべきタイミングで理解できる。
大切なのは、今目の前のこと、今気になること、夢中になることを、ひたすら追っていけばいい。したいことをして、気になることをして、前に進んでいけばいい。
その過程でいろんなことを経験するかもしれないが、全ての経験には意味がある。ただ、経験の一つ一つを、それがポジティブなものであれネガティブなものであれ、大切に味わいたい。
自分の人生を早急に見切りをつけない
自分の人生が良かったのか悪かったのか。それは最後にならなければ分からない。
だから人生がダメダメでも。失敗続きで「もうダメだ」と詰みそうな状況でも。綺麗事抜きに、これから先、どうなるかは分からない。
今が最悪でも、5年後10年後、「生きていて良かった!」と人生に感謝できる日々がやって来る可能性もある。なぜなら人生最悪の出来事が、実は最高の出来事への伏線になっていることが少なくないからである。
大切なのは今が良いとか悪いとか、そういうことではない。
人生困ったことは起こらない。そして、起こることにはそれなりの理由がある。1つ1つの体験を無意味なものと考えず、意味があることとして大切にしていく。
そうすればいつかどこかで、人生で起こったことがすべて、つながっていく。だから人生は不思議で、面白いのだ。
出典
スタンフォード大学2005年卒業スピーチより