人生にはいろいろ苦しいことも悲しいこともあるにせよ、それでもときおり、希望の実現とか、充足によってもたらされる幸運が訪れるものである。
ヘルマン・ヘッセ
何をやっても上手くいかない。理由もなく、なぜか悪いことばかり続く。
人生ときにそんな逆境がやってくるが、こういうときに常に覚えておきたいのは、「どんな逆境も、必ずいつか終わる」ということだ。
人生は良い時期悪い時期があって、春夏秋冬のように移ろう。
逆境に耐えていれば、ある段階からなぜか風向きが変わって、状況が一変していく。どんな辛い日々でも、それはいつか必ず終わる。
逆に、どんないいこと続きの時期でも、それが一生続くのではなく、ある日突然、試練はやってくる。人生はすべて、何もかもが移ろう。
大切なのは真っ直ぐな態度
当たり前かもしれないが、人生は生まれてから死ぬまで、良いことだけを経験することはできない。
いろんな苦しいこと悲しいことがやってきて、そしてそれらを我慢していれば、あるときにいいことがやってくる。
どんなことも、いつかは終わる。人生はそもそも、最初からそういうものである。
だから今がいいとか今が悪いとか、長い目で見れば対して重要な問題ではない。それよりもっと重要なのは、自分自身の人生態度である。
すなわち、目の前の状況が良いとか悪いとか。幸せだとか不幸だとか。そういうことではなく、自分自身が今どう生きるか。
人生にどう向き合っているか。本当に大切なのは自分自身の態度である。
人生で学ぶ必要があることは絶対に経験する
もちろん、人生は不幸よりも幸せの方がいい。失敗続きよりも成功続きの方がいい。
しかし不幸なときは不幸なとき。失敗続きのときは失敗続きのとき。そのときどき、人生で必要なことを学んでいる。
それは、幸せなとき。成功しているときには決して学ぶことができない、貴重なレッスンである。そして、人生は何もかもがすべて移ろう。幸せだろうが成功していようが、その状況は永遠には続かない。
この意味でむしろ、人生早いうちに不幸を経験しておくこと。失敗続きで自分に自信を持てない時期を経験しておくこと。それは早いほうが良い。
自分の人生でベストを尽くす
結局終わりよければ全てよし。最後の最後、自分の人生に納得できることが最重要である。
そのために、人生焦る必要は何一つない。人より早く成功したところで、その後人より先に不幸を経験するだけである。
この意味で、目標はジワジワ右肩上がり。低空飛行を続けていても、これから先、少しづつ人生を良くしていけばそれでいい。
何をやっても上手くいかない。悪いことばかり続く。それがただの状態であることを忘れずに、自分の人生を精一杯生きればいい。そのときできるベストを尽くせばいい。
そうすれば最後はめでたしめでたし。失敗続きだと思っていた人生が実は、決してムダではなかったことに気づく。
人生は自分が思うより冷たくない。不幸や苦悩を経験しても、その先にはマイナスだけでなくプラスがある。
だから何があっても自分は自分。真っ直ぐに生きていけばいい。ベストさえ尽くせれば、それで十分なのだ。
出典
『庭仕事の愉しみ』