人は人とのつながりの中でしか、人は幸福になれない。結局、人間とは、一人では幸せになれないのである。
他者とのつながりこそ、幸せの源泉であり、その部分を育てることなく、いくら学力や技芸を磨いたところで、幸福な人生を手に入れるための役には立たないのである。
岡田尊司
「仕事も上手くいっているしお金もある。自分の人生は順調なはずだ。しかし心が空虚で、どうにも満たされない。幸せを感じられない・・・」
そんなときは一度、人とのつながりについて考えてみると良いかもしれない。
親との関係は良好か?本当に心を開いて話ができる友はいるか?「この人しかいない!」という絶対的な存在の恋人はいるか?仕事の人間関係は良好か?
自分と人との関わり方について見直してみる。そうすると、心の空虚さ、虚しさ、不幸せな気持ちが、実は寂しさに起因するものであることが分かる。
結局、人は人とのつながりの中でしか幸福を感じることができない。
誰かと関わることで、自分という存在が世界とつながり、それによって自分という存在を認識することができる。つまり幸せの源泉とは他者とのつながりであり、それなくしては本当の幸せを見つけることはできない。
人生、仕事を頑張ることは大切だ。お金を稼ぐことも必要だ。健康に注意して、運動をすることも大切だ。資格を取ったり語学を学んでスキルアップするのもいいだろう。
しかし、何をするにせよ、人とのつながりだけは、決して疎かにしてはいけない。
仕事に失敗しても、貧乏になったとしても、最終的に人とのつながりさえあれば、最悪の不幸は避けられる。逆に仕事で成功しても、お金持ちになっても、人とのつながりがなければ、空虚で味気ない虚しいものになってしまう。
誰かとつながり誰かと生きる。それさえ忘れなければ、人生で何がどうなろうと、最終的には幸せになれるだろう。
出典
『誇大自己症候群 あなたを脅かす暴君の正体』