「おいしい話」はシンプルにおいしくない話

お金を見せびらかす人

定期的に、スマホに突如知らない電話番号からの着信が度々発生する。

それで、素直に電話に出るのではなく、かかってきた番号を検索するのだが、その多くが不動産投資関連の会社からの着信である。

ようは「このマンションを買えば確実に儲かりまっせ!今すぐ購入しましょう!」という類の話なのだが、一般的な常識に照らし合わせるならば「なぜ確実に儲かる投資があるなら自分でやらないのか?」と素朴な疑問を感じる話である。

あなたを親切心で儲けさせてくれる人がこの世界に存在するのか?いやいや、そんなことはない。答えはとてもシンプルである。

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はじめに

世の中にはこのような類の話がたくさんある。

「おいしい話」をちらつかせるのだが、目的はただ一つである。その話はあなたにとって「おいしい」のではない。あなたがその話に乗ることによって話を持ってきた人が「おいしい」思いをするのである。

生きている限り、人生にこの手の話を定期的に持ってくる人が登場するのだが、大半の人はおいしい話をちらつかされたとしてもその裏を本能的に嗅ぎ取って被害に遭うことはない。

だがこの手の被害に遭う人が一定数存在している。だからこそ、おいしい話をちらつかせるビジネスがこの世からなくなることはないのだろう。

あなたを儲けさせてくれる人はいない

言うまでもないことだが、赤の他人があなたを無条件で儲けさせてくれることなどありえない。

そもそも、自分が損してまで他の人に儲け話を提供してくれる聖人などこの世に存在しない。現実にいるのは、聖人のふりをした商人もしくは、あなたのお金を目的とした人である。

だからこそ、「絶対に儲かります」「安全確実です」「おいしい話です。あなただけに教えます」といった類の話を持ってくる人が登場した場合の対処法はシンプルである。

「完全にスルーする」一択である。

普通に考えれば現実が見える

「だまされる」「だまされない」という単純なものの見方は良くないが、おいしい話に心を揺さぶられる人におすすめしたいのは、まず世の中の構造を確認することである。

「ただほど高いものはない」という名言があるが、私たちは何かを手に入れようとするときは必ず、意識するしないに関わらず、相応の対価を支払っている。

例えば「無料」のオファーに申し込んだところで、メールアドレスや住所といった個人情報やら何やらを相手に差し出している。

本当に完全無料で自分だけ損をして何かを差し出す人は存在しない。口ではそういう人はいるかもしれないが、この世の中ではきれいな言葉や理念を口にする人ほど、その言葉の信憑性を吟味する必要がある。

大切なのは普通に考えることである。なぜおいしい話をあなたに持ってくるのか?それがその人にとって何の得があるのか?普通に考えることである。

最後に

この世においしい話は存在しない。

もしあなたにおいしい話が舞い込んでも、そのほぼすべてはおいしくない。正確に言うと、その話を持ってくる人だけがおいしい思いをするだけである。

実際にある本当においしい話というのは、予想外のところから、それも何の利害関係を持たない人から「偶然」もたらされるものであって、あなたが「対価」を支払ってまで入手するものではない。

あなたに莫大な資産があるならおいしい話を信じてだまされるのも一興だが、目に見える地雷をあえて踏みに行く必要はないだろう。

ごく当たり前の話だが、万が一あなたが欲に心を惑わされたとき、ぜひこの話を思い出して欲しい。

「親切心であなたを儲けさせようとしてくれる人はいない」