本当に仕事ができる人は最初から逆転満塁ホームランを狙わない。淡々とヒットを打ち続けて、とにかく確実に塁に出ることを目指す。
淡々とヒットを打ち続けるうちに、たまにホームランを打てればいいと考えているのだ。
千田琢哉
仕事で大切なのは、最終的にヒット数である。
うまくいくこといかないこと、いろいろあるだろうがトータルどうなのか。そこが問題である。
たとえ大きな失敗をしたとしても、トータルで失敗が成功を上回っていれば、周囲から「あいつの仕事は信頼できる」という評価を得ることができる。
一方、目立つ成果を出すことができたとしても、最終的に失敗の方が多ければ、あまり良い評価は得られないだろう。
つまるところ大切なのは、いかに小さな成功を重ねていくか、そこに尽きる。
そもそも、一発逆転できる大ヒットはそうかんたんに打つことはできない。狙って打てるものでもない。
それよりも小さいことを着実にこなし、コツコツ信頼と実績を高めていく方が確実だし、結果を出せて、高い評価を得ることができる。
何より、数の力は偉大である。小さいヒットでもその数が膨大なれば、その効果は計り知れない。それに、小さいヒットを狙ううち、そのうち大ヒットも打つことができる。
だから最初から大ヒットなんて狙う必要はないのだ。日々できること、本当に小さなことを大切にして、それらを着実にこなしていく。
それは「急がば回れ」という言葉のとおり、着実にあなたの評価を高めてくれるだろう。
出典
『本気で勝ちたい人は やってはいけない』