仕事の面白さは、己のしてきた苦労に比例する。考えることは、苦しい。しかし、考えに考えて考え抜くことは、自分の人生を豊かにすることにほかならない。
見城徹
人生で最も不幸なことの一つは、心から打ち込める仕事をすることがないまま、一生を終えてしまうことである。
仕事が忙しく、そして辛い日々を送っているとき、「なんでこんな苦労をしていて生きていかなければならないのだろうか?」と人生に不満を持つ。
しかし、仕事で悩み、苦労をしているということは、その仕事に対して、真摯に向き合っているという証拠だ。
「苦しい」「つまらない」の先に見えるものは、たしかにある。
仕事は選んでいい。むしろ選ぶのが当然だ
もちろん、仕事はただ辛ければいいというものではない。苦労さえすればいいというものでもない。
仕事で健康を害したり、周囲に不幸を撒き散らすような人になってしまうのは避けたいものである。そのために仕事は当然、選ぶべきである。
しかし仕事で悩み、苦しみ、試行錯誤していく。それによって自分は以前もよりももっともっと、人間的に鍛えられている。そういう現実は、たしかにある。
仕事を通じて与えられるもの
結局、生きていくために仕事をすることは必要である。
むしろ仕事もせずお金だけが湧いてくる暮らしなど、普通の神経をしていたら1年と持たず、退屈という名の苦しみにさいなまれることになる。
だからどうせなら、1日最低8時間、働くその時間を自分にとって、有意義な時間にすることが大切である。
つまり今目の前の仕事に全力で打ち込むことで、そこから何かをつかむのである。
最後に
今よりもっと、うまく仕事をこなすにはどうしたらいいか。結果を出すためには今何をすべきなのか。どんな工夫を加えれば、今よりもずっとよくなるか。
どんな小さなことだって、考えに考えて全力で向き合えば、「向上」という名の収穫を得ることができる。それは金銭以上に自分の人生において重要なことである。
なぜなら目の前のことにどれだけ真剣に向き合うか。それこそがまさに、自分の人生を生きる、ということなのだから。
出典
『人は自分が期待するほど、自分をみていてはくれないが、がっかりするほど見ていなくはない』