
「突然、何をやっても上手くいかない時期が訪れた」
このような経験はないだろうか。
仕事が思うように進まなかったり、人間関係でつまずいたり、体調やお金のことで不安が重なることもあるかもしれない。だが、そういう時期は確かに、ある。
人生には一定の流れがある。良い流れのときは、物事がスッと滞りなく進み、比較的悪いことは起こらない。起こったとしても、軽微でダメージは小さい。
この時期はいわゆる幸運の時期であり、物事が上手くいき、ポジティブな気持ちで過ごせることが多い。収入が増えたり、知り合いが増えたり、恋人ができたりするのも、この時期である。
ところが、良い流れは永遠には続かない。ある日を境に、理由もなく突然、流れは変わってしまう。すると今まで見えなかった潜在的な問題が噴出し、身近でさまざまなトラブルが起こるようになる。
対人関係に始まり、物が壊れたり失くしたり、体調を崩して病気になったり、収入が激減したり、恋人にフラれたりと、悪いことが連鎖する。
気持ちもどんよりとして、「嫌な感じ」が体につきまとい、離れない。これが、悪い流れにあるときの典型的な症状である。
そこでこの記事では、こうした「悪い流れ」が訪れたとき、どのように対処すべきか、一つの視点を提示したい。
悪い流れが続いたときの考え方
まず結論から言う。「悪い流れ」が訪れたとき、最も重要なのは、その影響を最小限に抑えることである。
そのために重要なのは、自らの主体的な意思と努力によって「悪い流れ」を無理に変えようとしないことである。なぜなら、それも人生のサイクルの一部であり、その流れがずっと続くことはないからだ。
一発逆転を狙わず、「リスクを背負う」行為は控え、むしろ断捨離などで身軽になり、自分を責めずに淡々と日々を過ごす。
心の中で「やがてそれは過ぎ去る」と意識的に受け入れ、日々を淡々と過ごす。すると不思議なことに、ある日を境に「嫌な感じ」がスッキリ消え、再び人生の流れが変わり始める。
だから究極的には、必要な期間、悪い流れに耐え、その期間に自分の人生を見つめ直し、必要な気づきや課題を得ることができれば、それだけで十分なのである。
悪い流れが消えたとき、それまでの悪運を経験した代償として、人生の成長や学びを得ることができる。この意味で、人生に良い流れと悪い流れがあるのは必然であり、意味のあることである。
「ピンチはチャンス」は正しい
人生で悪いことが続くときは、確かに嫌なものである。
私自身、山あり谷ありの人生を歩んでいるので、それはなおさら感じる。人生でつまづくたびに「またか、勘弁してくれ」と思う。しかし、それは仕方がない。避けられない。なぜなら、そこにはそれを経験する必然性があるからである。
端的に言えば、人生で悪い流れが続くとき、私たちは自らの人生で本当に必要なことに気づくチャンスを与えられている。
悪い時期は、いわば人生の「整理整頓期」である。そこで一度立ち止まり、意識を外ではなく内に向け、膨張しつつある自我を見つめ直す。それが自然に可能な時期である。
これは、人生が右肩上がりのときには気づけないことに気づける貴重な期間である。このとき得た気づきは、後の人生で必ず生きてくる。
だからこそ、悪い流れが続いたときはむしろ腹をくくって受け止め、流れを無理に変えようと抗わないことが重要である。「自分のこれからをより良くするための機会が与えられている」と考え、必要な学びを得よう。
「耐えるだけ」ではもったいない
良いことは連鎖し、悪いことも連鎖する。
良い時期が続いていても、その流れはあるタイミングで突然、ガラリと変わる。それはいつか分からない。だが、必ず状況は変わる。
そう、どんなに悪い流れが続いていたとしても、それもいつか必ず終わる。日付が変わると、不思議なくらいガラリと、流れそのものが変わるのだ。
だから「悪いときはじっと耐えて時期を待つ」という古典的な悪運の対処法は、ある意味で最も堅実な方法と言えるかもしれない。それは、痛手を最小限に抑える合理的な選択だからだ。
それはそれで一つの方法である。しかし、じっと耐えているだけではもったいない。むしろ積極的に、その状況を活用してみてはどうだろう。つまり、その時期を「自分の人生を見つめ直す時期」と考え、これまでのことを振り返るのである。
なぜ「悪い流れ」が続くのか?そこから今、何に気づく必要があるのか?目の前の現象そのものに過剰にとらわれず、それが起こった意味について考えてみよう。
気づくべきことに気づくことができたなら、それは今すぐかもしれないが、いつかどこかで、「気づく必要があったのだ」と実感する時が訪れる。
そして確信する。良いことであれ悪いことであれ、人生で起こることには一つのムダもない、と。
最後に
以上、なぜ悪い流れが続いたとき、それを無理に変える必要がないのか。その理由について述べた。
悪いことが続くとき、あまり幸せな気持ちにはなれないのは確かである。だが、それが起こったなら、乗り越えることへ意識を向けることが大切ではないだろうか。
人生で「良いことだけしか起こらない」と期待するのは非現実的である。良い時期もあれば、悪い時期もある。そして、良い時期には良い時期にしかできないことがあり、悪い時期には悪い時期にしかできないことがある。
だからこそ、今起こっていることと真摯に向き合うこと。それこそが、「悪い流れ」が訪れたときに、私たちに求められていることではないだろうか。
人生は山あり谷あり。谷の部分にいるときこそ役立つヒントをお届けします



