自分は自分で人は人。誰かと幸せを比べる必要はない

我が道を行く

周りから観たら何の問題もないと思われている人でも、辛いことに出会っていることがあります。貧しい家庭の人でも、小さなことに喜びを感じている場合もあります。

人の幸せ不幸というのは、体重計や血圧計で計測できるものではありません。どんな境遇の人にでもそれぞれ辛さや苦しみがあり、喜びや幸せがあります。

試練を乗り越え宝物にすることができるか、小さな幸せでも心から喜びを感じられるかには、その人の生きるスタンスが大切だと思うのです。

佐々木常夫

人生面白いのは、「幸せになる方法は千差万別だが、不幸になる方法は決まっている」ということである。

もしあなたが今すぐ不幸になりたければ、自分と人とを比べてみるといい。

「自分のここがあの人よりも恵まれていない」

「私の収入はあの人より低い」

そんなふうに、自分と人を比較して、自分が人よりも劣っていると思えるところをあげつらえば、今すぐあなたはかんたんに不幸になることができる。

逆に言えば、自分と人をいちいち比べなければ、わざわざ不幸になることもない。だから、大切なのは幸福になる方法を知ることより、不幸になる方法を知ることである。

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なぜ人と比べるのか?

結局、人生は人それぞれ違う。何が幸せなのかも違う。それなのに、わざわざ人と自分を比べて不幸になる必要などない。

ただあなたは、自分にとって何が大切なのか。何が自分を豊かに、そして幸せにしてくれるのか。ただそれだけを意識していればいい。

結局どんな人生でも良いところがあれば、悪いところもある。大変なこともたくさんあるだろうし、理不尽なこともある。ただそのなかで、自分の人生に意味を見出し、幸福を見つけるのは自分の仕事である。

あなたがすべきなのは、人と自分を比べることではない。ただあなたがあなたの人生において本当に価値があることを見出していく。その先にこそ、幸福は見つかるのである。

それは一つの思考のクセ

自分はどうであの人はどうだ。

その思考を続ける限り、決して心の平安は訪れない。なぜなら、探そうと思えばいつでもどこでも、「自分より幸せそう」な人を見つけることはかんたんだからである。

実際のところ、それはあくまで表面的に見えているものなのだが、自分と人を比べる思考そのものが、物事の表面に意識を向けているので、本質にまで意識を向けることができない。

だから常に人生において、「自分より幸せそう」な人が延々と登場することになる。つまりそれは思考のパターンなのである。

最後に

自分は自分で人は人。

自分を誰かと比べることは百害あって一利なし。自分を客観視することは大切だが、自分と人を比べても意味はない。むしろ、マイナスである。

もしあなたが自分を誰かと比べていることに気がついたら。それはチャンスである。その悪癖を今すぐ改めるチャンスである。

「自分に比べてあの人はどうだ」という思考が動き出したら今すぐ「ストップ!」と心で強く叫ぼう。そして、「自分は自分、人は人」と言い直そう。

この習慣があなたが人生において幸せを発見する契機となるだろう。

出典

『それでもなお生きる』