たまには正義も勝つ!
竹下清彦
大人の世界とは基本的に玉虫色だ。
つまり、白黒ハッキリ物事の是々非々を云々する場所ではなく、誰が正してく誰が間違っているのかを云々するのはナンセンスである。
しかし、実際問題、おかしいことはおかしい。間違っていることは間違っている。世の中にはそんな現実がたくさんある。
だからこそ、
「それはどう考えてもおかしいだろう」
という現実があれば、声に出してそれを言いたい。
もちろん、それには代償を伴う。
間違っていることをしている人たちというのはたいてい力を持っている。声を上げることで、彼らに踏み潰されてしまうこともある。
損か得がで言えば、損することの方が多いかもしれない。
しかし、間違っていることを黙ってそのまま見逃していいのか。それで人として納得できるのか。
それは人としての信念に関わる問題、つまり生き方の問題だ。だからこそ、何を失おうと、悪いやつらに踏み潰されようと、人として正しい行いをしたい。
それによって何かを失おうとも、人としての清い心持ちは決して失われない。むしろ、誇りを持てる。
正しい行いが適正に評価されるとは限らないが、人生は一度きり。
自分が正しいと思う道へ進み、正しいと思う行いをしたい。それこそが、人生で大切な自分自身のイズムである。
出典
『オレたちバブル入行組』