人生に対する考え方により、人生の結果が大きく変わることを、私たちは理解しなくてはなりません。
苦労を厭い、人生をおもしろおかしく過ごそうとした人や、世をすね、不平不満をもち、一生を過ごした人と、高い目標をもち、それに向かって明るく前向きに、一生懸命努力を重ねてきた人の人生とのあいだには、大きな差が生じてしまうのです。
稲盛和夫
長い目で見ると、人は自分が考え方通りの人生を送る。
「自分はこの程度の人間だ、自分にふさわしいのはこれくらいだ」と考えていると、無意識のうちに行動がその自己規定通りになり、現実がその期待に見合うようになってしまう。
だから、人生では自分が期待する以上のものが手に入らないのは、ある意味当然なのだ。この意味で、人生は自分の期待を裏切ることはない。
人生においては「自分の分」を知ることも大切である。
しかしそれ以上に、手に入れたいものや実現したいことをもち、その実現に向かって努力していくことはとても大切である。
結局、自分の人生を決めるのは自分自身である。自分に何を期待するか。人生に何を期待するか。それを決めるのは自分自身である。
人生は一度きり。せっかくなら、最高の人生を期待しよう。
出典
『稲盛和夫の哲学』