あなたが自己啓発に興味を持ち、その手の本を一冊でも読んだことがあるなら、「まずマインドを変えよ」という話を聞いたことがあるかもしれない。
では、なぜ自分を変えるために、ひいては人生を変えるために、マインドを変える必要があるのか。その理由について、本記事で分かりやすく紹介する。
はじめに
マインドとは、私たちの行動原理を司る、目に見えない命令機関である。私たちが何か行動を起こすとき、そこには必ず何らかのマインドが存在している。
例えば、あなたが朝、会社に行くために眠い目をこすってベッドから起き上がるとしよう。そのとき、あなたは意識しているかどうかに関わらず、
1. 私は会社に行かなくてはいけない
2. 会社に行かないと私は困ってしまう
3. 周りに迷惑をかけてしまう
といったマインドを持っている。
つまり、行動の前には思考、すなわちマインドが先立つのである。ということは、マインドを変えることによって、現実の行動を変えることができる。行動が変われば、自分が変わり、人生が変わる。
このような仕組みである。
マインドは意識しないと気づけない!
問題なのは、私たちが意識しない限り、自分が一体どのようなマインドによって動かされているのかを自覚できないという点である。
たとえば、あなたが「自分より上の人には絶対に歯向かってはいけない」というマインドを無自覚に持っていれば、会社でどんなに理不尽な命令であっても、それを唯々諾々と受け入れるだろう。そして、それを当然のこととして受け止める。
逆に、「相手が誰であろうと、私は自分が言うべきことを言う」というマインドを持っている人であれば、親や教師、上司、警察官、弁護士、政治家。相手が誰であっても、その姿勢を態度で示すことになる。
ここで私が言いたいのは、あなたが今現在、自分を変える必要性を感じておらず、今の人生に満足しているのであれば、自分のマインドに気づく必要もなければ、変える必要もないということである。
それはうまくいっているということだ。あなたの人生において、既に十分なのである。
そうかんたんに自分を変える必要はない。ただし
一方で、もしあなたが、今目の前にある現実に満足できず、自分自身や人生に対して「これじゃない」と強く感じているのであれば。
あなたがまず最初に気づくべきことは、一体どのようなマインドによって自分が突き動かされてきたのかを知ることである。
つまり、「今のあなた」を形作ってきたマインドを客観的に見つめ直し、それが今後のあなたの人生にとって不要であるならば、新たなマインドセットを身につけることである。
新しいマインドセットを身につけることは、すなわち新しい現実をつくっていくための第一歩である。マインドが変われば、現実の行動に変化が現れるからである。
自分が持つマインドに気づくには?
あなたを突き動かしているマインドセットに気づくことは、実はかんたんである。
「あなたがこれまでしてきたこと」をノートにリストアップし、それぞれに対して「なぜそれをしたのか?」を一つ一つ確認していけばよい。
たとえば、あなたが大学に進学し、その後に就職したとしよう。では、なぜその大学に入り、その会社に就職したのか。
ここでのポイントは、「どんな考えによって」あなたがその行動を起こしたのか、という点である。これらを、丁寧に確認していけばよい。
すると、「この大学に入ったのは、親にすすめられたから」「この会社を選んだのは、就職課で10年後も安心と言われていたから」といった、行動のきっかけが見えてくる。
では、あなたは「どのような考えに基づいて」それに同意したのか。ぜひ一度、時間をとって考えてみることをすすめる。
最後に
マインドとは、人生を創る「原因」である。それはまさに、根っこのような存在である。表からは見えないが、深く深く根を張り、表に現れるものを作り出す「原因」となっている。
だからこそ、「心(マインド)を変えれば行動が変わる。行動が変われば人生も変わる」。
しかし、自分のマインドには、意識しなければ気づくことができない。自分自身が、どのようなマインドを持っているのか。そのマインドによって、現実の中でどのような行動を起こしているのか。
そこに光を当てることこそが、自分を変える、そして人生を変えるための最初のステップである。
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