「大いなる自分」というものは、本当に小さな毎日の働きを、着実に積み上げていった先にしか存在しないのです。
誇大なイメージに駆り立てられて、一足飛びにそうした自分に到達するような人は一人もいないのです。どんな偉大なことを成し遂げた人も、小さなことを圧倒的な努力に地道に積み上げたから、その成果があらわれたのです。
自分の人生の限界性を受容し、たとえ自分の歩みが人の眼に触れない小さなものであっても、それが自分自身の大切な一部なのだ、と肯定していくことが大切です。
齋藤 真行
人生とは、やるべきことをやるための舞台である。
誰かの言いなりになるのではなく、自分の責任において「私はこれをします」と決意し、それを追求していくこと。それは、私たちが生まれながらにして持つ権利である。
ただし、忘れてはいけないことがある。それは、「私たちの現実は行動によって作られる」ということである。
はじめに
あなたが「理想の人生の実現」を目指すことは、あなたに与えられた権利である。それを誰かにとやかく言われる覚えはない。
ただし、あなたが理想の人生を「今すぐ」「かんたん」に現実化する魔法の杖は存在しない。もしあなたが理想の人生を思い描き、それを現実にしたいのであれば、今「ここ」から、一歩一歩着実にできることを積み重ねていく以外に方法はない。
「思い描くだけでそれは実現される」と信じることは個人の選択である。しかし、本当にあなたがそれを実現したいのであれば、「今ここ」でできることから行動していく以外に道は開かれない。
「今ここ」からできることを継続する
当たり前だが、「頭で思うこと」と「実際の現実」は異なる。朗報は、私たちは行動によってその差を縮めることができる、ということである。
本当に使い古された言葉だが、「ローマは一日にして成らず」は真実である。予想もできなかった最高の現実も、壮大かつ無謀な夢も、目の前に踏み出すことができるほんとうに小さな一歩を継続していくことによって、やがてそこへたどり着くことができるのだ。
逆に言えば、その小さな一歩さえ踏み出そうとしないのであれば、あなたの意識がどうであれ、その本音はそれを実現しようとする気持ちがないのかもしれない。
月日がすべてを具現化する
「今できること」を大切にし、一歩一歩着実に前進していく。そんな人に運は味方する。そして、年月が流れ、気がついたときには、「それは無理でしょ!」と周囲に笑われたことですら、現実化していく。
私たちは、あれもこれも、何もかも思い通りにすることはできないが、「私はこれをやり遂げます!」と心に決めたことを、一歩一歩前進し、継続していくならば、それを実現することができる。
着実に行動し続ける者を、月日は応援してくれる。だからこそ、「ローマは一日にして成らず」である。今できることを、着実に継続していくことが大切である。
最後に
理想を思い描く。野望を持つ。それはとても大切なことだが、あくまで最初の一歩に過ぎない。本当に重要なのは、未来の理想を思い描いた次に、そこへ向かうために今できることを今すぐ始めることである。
未来で待っている「理想のあなた」と出会うためには、あなた自身がそこへ向かい、進み続ける必要がある。「ある日目が覚めたとき、すべては理想のとおりでした」という空想に浸るのではなく、今ここから、一歩一歩着実に進んでいく。
だからこそ、理想が現実として意味を成すのである。
出典
『中年の危機を乗り越える8つの方法』