何かを得れば、応分の何かを失う。現実の世界は一筋縄ではいかない。
竹内一郎
人生面白いのは、プラスプラス。足し算の生き方だけでは上手くいかない、ということだ。
お金を稼いで豊かになりたいと思い、仕事を頑張る。仕事を頑張って収入を増やした、すると、家族関係が上手くいかなくなった。
収入が増えて生活は豊かになった、しかし、大切な家族の絆が失われてしまった。Aを手に入れたらBを失った。実際問題、人生ではこんなことが起こる。
ある人はそのことを正負の法則と言ったが、得るものあれば失うものあり、失うものあれば得るものあり、世の中にはそんな法則があるようだ。
このことを頭に入れておくと、物事を見る目が変わってくる。
人生で油断しない考え方
人生がうまくいっているかうまくいっていないか。幸せなのか不幸なのか。それは見た目からでは本当に分からない。
実のところ、どんなに恵まれているように思える人、人生でツイてツイてツキまくっているように思える人でも、見えないところで、その「代償」を支払っているのかもしれない。
悪運続き、どんなに苦しいことが続いても、実はそこで、将来の躍進となる幸運の種をつかんでいるかもしれない。
この意味でかりに何かを失ったとしても。逆に何かを得たとしても。それが本当に自分にとってマイナスになるかプラスになるか。
そう簡単に「良い」「悪い」を判断することはできない。
幸せは不幸の顔をしてやって来る
得るものあれば失うものあり、マイナスあればプラスあり。
人をうらやみそうになったり、人生で大変なことが連続する不運のとき、そして順風満帆のように思えるとき、そのことを思い出したい。
これは決してきれいごとではない。足を踏み外して骨折して入院。そこで最高のパートナーと出会い幸せな暮らしを手に入れる。こんな不思議な話だって実際にある。
つまり、目の前に不幸なことがあったとしても。辛いことがあったとしても。必要以上に悪くとらえることはない。
それが実は、驚くべき幸せに、つながっているかもしれないのだから。
出典
『ツキの波』