大器は晩成でしかないのです。コツコツと愚直に努力を積み重ねる。誰よりも長く継続する。そうする事でしか大器は完成しないのです。
自分は他人よりも遅い、なかなか芽が出ないと悩んでいるあなた。それは弱点ではありません。あなたの取り柄です。方向だけは間違えず、やってきた事を振り返り、改善すべき点がないかを精査し、そして工夫をしながら、我慢強くコツコツ継続してください。
つぼみはいつか必ず開きます。準備期間が長ければ長いほど大きな花を咲かせます。
いれぶん
人生はほんとうに、「なるようになっている」ということを強く感じる。
いくら、願望実現のテクニックを実践し、自分ができるあらゆる努力を積み重ねたところ、自分の願うタイミングで目標や願望がピタリと叶うことはない。むしろ、目標の達成や願望の実現にとらわれているときほど、実現の刻は遙かに遠い。
ところが、である。やがてその刻が訪れたとき。それまで密かに蒔いてきた種は一斉に芽が出始める。そして、最終的にはすべて「帳尻が合う」という事実を知るのだ。
はじめに
事業を行う人々の間でよく語られている話として、「踊り場の法則」という経験則がある。
別名「1・3・5の法則」とも言うが、かんたんにご紹介すると、それは「成長には「踊り場」(上昇が鈍化する停滞の期間)がある」という経験則のことである。
例えばあなたが「100万円を貯めよう!」と思い、お金を貯め始める。ところが、100万円貯まるまでには、異様に時間がかかる。
それは収入の多い少ないの話ではなく、お金を貯めようとしているのに、なぜか不思議な出費が生じて、思うように貯金が進まないのである。その結果、100万円に到達するまでは、長い時間がかかる。
壁を乗り越えれば景色が変わる
話はここからなのだが、100万円が貯まり300万円を目指すとき、踊り場がやって来るのは変わらないのだが、0円から100万円を貯めるよりも100万円から300万円に到達するほうが早い。
現実的に考えれば、100万円に300万円貯めることは、0円から100万円を貯めるよりも時間がかかるはずである。だが、実際はそうならない。
ここで学べる教訓はとてもシンプルである。物事には「壁」がある。その「壁」を乗り越えるまでには時間がかかる。挫折の誘惑も多い。しかし、「壁」を乗り越えたとき、そこから弾みがつくタイミングが訪れる。
その後、景色は大きく変わる。停滞期を乗り越えた先、飛躍が待っているのだ。
踊り場を耐え抜く
人生のあらゆる物事において、私たちが抱きがちな幻想の一つは、努力すればしただけ、その努力が右肩上がりで、「この努力は即時現実に反映される」という誤解である。
ところが実際のところ、人生には挫折や停滞がつきものである。1+1は必ずしも2にならず、ときに1+5を目指したはずなのに、なぜか1-5になってしまうこともある。正確にいえば、なってしまうように「見える」。
私たちの人生は「これだけ努力すればこれだけの結果が現実に反映されます」というわかりやすいものではなく、上がったり下がったり、行動を起こしても1+0のような状況が続く場合もある。
だが不思議なことに、1+0の状況が長く続いていても、踊り場を超えた段階で1+10の状況がやって来ることもある。だから人生は、辛抱や忍耐が必要なのだろう。
最後に
「夢を実現する人は夢が実現するまであきらめなかった人」
とてもシンプルだが、これこそまさしく、真実である。
だからこそ変化のない日々のなかでも。努力が無意味に感じられる日々のなかでも。「私がしていることには必ず意味がある」と信じ、自分ができることを継続し続けることができる人が、最終的にこの現実世界で「収穫」を得ることができる。
自分の人生を信じることはかんたんではないかもしれない。むしろ自分を信じないことのほうが、ずっとかんたんかもしれない。
しかし、今この世界で自分という花が咲き誇っていなくとも。大切なのは「いつか自分は自分なりの花を咲かせることができる」と信じ前へ進むことがである。
あなたが密かに蒔く種はやがて一斉に芽が出始め、最終的にはすべて、「帳尻が合う」のだから。
出典
『40代から手に入れる「最高の生き方」』