端的に言えば人の本質はズバリ嫉妬。その上で大切なこと

よくよく見ると

人は、心中に巣くう嫉妬心によって、ほめるよりけなすほうを好むものである。

マキャヴェリ

世の中は人。私たちは、どこで何をしようとも、「人間関係」から逃れることはできない。良くも悪くも、「つながり」が私たちの人生、生き方、そして幸福度に影響する。

そこで大切なのが、自分自身が他の人にとってまともな人であろうとする努力をすることは当然の前提とし、更に重要なのが「誰と、どのように振る舞って、人間関係を築くか?」という問題である。

だからこそ必要なのは「人を見る目」を持つことである。そして、「適切な立ち振舞い」を身につけることである。その前提として、人間関係を動かす根源的なルールを知る必要がある。

そのカギとなるのが、「嫉妬」である。

人は嫉妬で動く

人の本質を煎じ詰めると出てくるのは「嫉妬」という、黒い感情である。

嫉妬とは、妬みやそねみ、羨ましいという感情であるが、なぜ嫉妬が人の本質なのか?それを知るためには、まず世の中の現実的な構造を知っておく必要がある。

私たちが生きている世の中は「椅子取りゲーム」の場所である。

あなたが志望校に合格したら、あなたのかわりに不合格になる人がいる。あなたが不合格になったら、あなたのかわりの合格する人がいる。

あなたが就職先を決めたとき、あなたのかわりに不採用になった人がいる。あなたが就職に失敗したとき、あなたのかわりに採用された人がいる。

あなたが会社で出世すれば必ず、出世できない人が出る。あなたが出世できないとき、あなたのかわりに出世する人がいる。

あなたがどこかで何かを買おうとするとき、Aというお店で何かを買うと決めたとき。A店は儲かるが他の店は儲からない。誰かが得をすれば誰かが損をする。

なぜこのようなことが起こるのか?合格者。定員。採用数。ポスト。お金。「椅子には限りがあるから」である。だから、誰かの得は誰かの損。この世で「全員を満足させる」ことは不可能である。

書いていて自分でもあまりいい気分がしないが、大切なのは理想を理想として大切にしつつも、現実に片足を置いておくことである。私たちが生きている「環境」については、しっかり両目を見開いておく必要がある。

嫉妬を買わない立ち回りを身につける

座れる椅子には限りがある。だから私たちは、望む望まないに関わらず、得する人と損する人に分断される仕組みになっている。そしてそれは、私たちの「生存」という重要な本質に関わってくる。

自分の障害となる可能性がある人に人は敵意を抱く。嫉妬という感情を引き金に、障害を排除しようとする。だからこそ「嫉妬が世の中を動かす」のである。この仕組みを知っておくことは、個人の人生においても重要である。

人は嫉妬する。だから、人の嫉妬を刺激するような発言や態度を示すのは、自分で自分の首を絞めるに等しい握手である。損得で考えれば、損しかない。

「私の人生は最高です」「お金持ってます」「仕事で成功しまくってます」「異性にモテモテです」「限定レアの○○を持ってます」など、自慢したいことがあれば自慢したくなるのが人のサガだが、その行為はまさに、嫉妬ホイホイである。

あなたが「炎上してもなんでもいいから、ともかく人から注目を集めたい」などの明確な目的を持っていない場合、自分のプラスを誇示する言動は何のメリットもない。

人との関わる上では、相手の嫉妬心を刺激するような言動には注意することである。あなたの人生が順調だったとしても、本当に思わぬところから足を引っ張られる可能性があることを、ここで明記しておく。

そのため、推奨する立ち振舞いはとてもシンプルである。

1・人生がうまくいっているときは「皆様のおかげです」と謙虚に振る舞う。

2・人生がうまくいっていないときは「自分の努力不足です」と自分に責任があると感じている姿を見せる。

これはとても、重要なことである。

嫉妬心が特に強い人 3つのタイプ

ただし、世の中には人よりも嫉妬心が強い人がいることを知っておく価値がある。そのような人に積極的に近寄る必要はないだろう。

「それはどんな人?」という話になるので、いくつか嫉妬心が強い人の中でも、身近に接する可能性が高い3つのタイプを述べておく。あなたの身近にそのような人物がいれば、表面上は穏やかにしつつも距離を取ることをおすすめしたい。

自己中心的な人

人の都合を考えず、自分中心に物事を考える人は、表面上の態度がどうであれ、実は自己肯定感が低い人である。つまり心の奥では「自分はOKである」と認めていないため、心に余裕がない。

そのため、ちょっとでも目立つ(意識に引っかかる)人がいれば、その人は嫉妬の対象となってしまうので注意が必要である。

特に、「俺はすごいぞ」と一見自信ありげな態度を見せている人は要注意である。というのは、見かけの印象とは裏腹に、この手の人物は劣等感や自己否定感が強く、自分に自信がないからである。

そのため、この手の人物から嫉妬されれば厄介である。お世辞でも何でもいいので「あなたはすごいですね」的な言葉を連発しておけばいい。そして、「あなたに比べて私はダメなんです」という演技でもしておけばいいだろう。

D言葉を連呼する人

「でも」「だって」「どうせ」など、否定的なD言葉が口癖になっている人はちょっとしたことで感情がネガティブにふれ、「自分なんて・・・」という被害者意識を増幅させる。それはやがて嫉妬心に変わる。

D言葉を使う人の前では、あなたに起こったポジティブな出来事をシェアしようとする試みは避けたほうがいいだろう。いやむしろ、自分のことはあまり話さないほうがいいかもしれない。

フレネミーな人

友達のふりをした敵、フレネミーの本質は嫉妬のかたまりと言ってもいい。わざわざ味方のふりをして攻撃の材料を探すその秘められた攻撃性は要注意である。

あなたの身近に「仲の良い感じはするが、どこかで違和感を感じる」という人物がいれば、その人がフレネミーでないか、精査することをおすすめしたい。理由はわからないが、あなたの何かがそのフレネミーの嫉妬心を刺激している可能性がある。

実はあなたをのけものにしていたり、あなたが話をしたことを、尾ひれをつけて他の人にばらまいてあなたの「印象操作」をしたりしている場合もある。

まとめ

ここまでの話をかんたんにまとめる。

人間関係は「嫉妬」という言葉を意識することで、人生で余計なトラブルを招くリスクを意識的に軽減することができる。嫉妬は世の中の構造だけでなく、人の生存にも関わっている根源的な感情である。そのため、排除することは難しい。

ただ、私たちの行動によって、嫉妬を買う可能性を低く抑えることはできる。光が当たればそこには必ず影が差す。自分の「プラスの事柄」を誰構わずにすることは、注意が必要である。

あなたが意図して人の注目を集めたり、「儲けたい」などの目的がない限り。

最後に

なぜあの人があなたのポジティブな出来事を喜んでくれないのか?足を引っ張られるのか?

大切なのは「人とはこうあるべき」という理想論を振りかざすのではなく、実際の現実から対応を考えていくことである。

あなたがほめられるよりけなされるのはあなたにけなされる理由があるからではない。あなたの人生で何かがうまく生きだしたら、何かがうまくいかなくなるのは、必ずしもあなたの責任ではない。

それは私たちが生きている世の中の構造である。ここでは、あなたにスポットライトが当たった瞬間、そこに影が生じることだけを覚えておけば、この記事は十分、役割を果たしたと言えるだろう。

追記

あなたが嫉妬について更に詳しく知りたいなら、こちらの記事をあわせて読む価値がある。

嫉妬という感情は、私たちが生きていく上でどうしても生じてしまう感情であることを理解することができる。

なぜ人は嫉妬するのか?

出典

『マキャベリ語録』