「稼ぐこと」より「与えること」をまず考えましょう。
大喜多健吾
お金で困らないシンプルな法則。
それは最終的には「与えた者が豊かになる」という法則である。
世の中、多くの人に何も与えていないのに美味しい汁を吸っている人種が存在している例外は実際にあるにはある。
しかし原則、世の中は与えた者が豊かになるようになっている。
「与える」という意味
なぜ与えた者が豊かになるのか?それはこう考えれば分かりやすいかもしれない。
与えるとは言い換えれば、人の役に立つ、ということである。つまり、多くの人に役立ててば役立つほど、その見返りは大きいと言えるだろう。
だからもしお金の面で豊かになりたいと願うならまずは、人から与えられる存在になるのではなく、自分から人に与えられる存在を目指すことである。
別にそれは「今手持ちのお金を寄付しなさい」とかそういう話ではない。
そうではなく、今自分が提供できる何らかのもの。それを、自分のためだけでなく、他の誰かのために提供することである。それはお金をかけずともできることで良い。
困っている人の助けをするとか、自分が知っていることを誰かに教えてあげるとか、自分が知っていること。自分ができること。それを人と分かち合うのである。
豊かになる考え方
ただ人からもらうばかりの人では、決して豊かになることはできない。
自分は何一つ与えようとせずにもらうことだけを考え「クレクレ」と要求することは甚だ不自然である。小さな子どもでさえ、その道理を理解できるだろう。
もちろんギブアンドテイクで、与えて見返りを要求することは別におかしいことではない。
ただし、より豊かな世界へと足を踏み入れたいならば、いかに自分がもらうかを考えるだけでなく、いかにたくさんの人に与えることができるか。
この発想を持つことによってお金はもちろん、様々な豊かさとご縁のある人生を送ることができるだろう。
それはお金をもらうだけことだけを考える人生よりも、もっとエキサイティングで、もっと充足感に溢れている人生と言える。
最後に
与える者は豊かになる。奪う者は長い目で見れば不幸になる。
「自分だけ得することを考えても結局はうまくいかない」という話は別にきれいごとでもなんでもない。
実際問題「自分だけ得したい」と思っても、世の中はそうは問屋が卸さない。一時的に得た豊かさは「人生万事塞翁が馬」。幸せよりもむしろ、不幸を運ぶ使者になるだろう。
つまるところ、自分のことだけ考えて行動しても豊かさから遠ざかるばかり。自分のことだけでなく誰かの得も考えるのが吉、という話である。
出典
『捨てる力 ブッダの問題解決入門』