苦しいほど誰かを好きになることは、真剣に生きている証拠にほかならない

2人の思い出

好きになるのは苦しい。誰かを好きになるのは・・・。

電車男

あなたは今までの人生で、誰かを苦しくなるほど好きになったことはあるだろうか?

その想いが実った実らなかったことは関係ない。大切なのは、苦しいまでに自分以外の誰かを好きになってしまった。

その経験そのものに、大きな意味がある。それは確実に、人生の大きな宝物である。

世の中、好きになるだけの恋愛なら何度でもできる。しかし、自分の人生においてその人なしにはありえない。幸せは手に入らない。

今、その人がそばにいない。たったそれだけで自分の人生が何もかも無意味に感じてしまう。

それほどまでに誰かのことを想えること自体、まさに奇跡である。そんな恋愛は、人生で一度や二度、あるかないかである。

そして世の中の大半の人は、自分をなくすほど誰かを愛することなく、恋の本当の熱情を知ることなく。人生を終えていく。

この意味で、もしあなたが今までの人生で、誰かを苦しくなるほどまでに好きになったことがあるならば。

あなたは非常に幸運である。

その想いが報われたか報われないか。そんなことは関係ない。

大切なのは人を想う気持ちの強さそのものであり、自分が苦しいほどにその人を好きになったという、経験そのものである。

この殺伐とした世の中で、苦しむまでに誰かを愛したこと。それは、人生のなかでとてつもなく大きな意味を持つ。

それはすなわち、あなたの人生には意味があるという、絶対的証拠である。

あなたはこの世に生まれ、そして誰かを心から愛した。それはとても素晴らしいことである。そして、生きていることを実感できる、何よりの勲章である。

もしかりに、想いが報われなかったとしても、ただこれだけは言える。

あなたは本気で誰かを愛した。自分よりも大切な人をこの世で見つけた。それはまさに僥倖。本当に素晴らしいことなのだ。

出典

『電車男』(東宝、2005年)