人生、何故か不思議に上手くいくことと、どれだけ頑張ってもどうにもならないことがある。
人生で上手くいくこと、縁があることというのは、障害が少なく、おまけに必要な努力も少ない。おまけに、得られる結果が美味しいいいところどりばかり。
気楽に始めてみたけど、スイスイ物事が進んで、まるでレールに乗っているかのように快調だ。
うまくいかないことはどう頑張ってもうまくいかない
しかし、頑張ってもどうにもならないこと、上手くいかないこと、縁がないことは、どれだけ頑張ろうと、得られる結果は小さく、満足度が著しく低い。
最初の段階からタイミングが合わなかったり、トラブルが続出したり、物事が滞りまくり、おまけに結果も満足できない。不思議なことだが、人生、こんな感じで、結果については著しく不平等である。
すなわち、現実の人生では「頑張れば報われる」という道徳が通じないことが多い気がする。私自身、自分の人生を振り返って、つくづくそのことを思う。
良い結果ほど楽しくて苦痛がない
上手くいくことはやる前から上手くいく予兆というか、「いい感じ」がして、頑張るのが苦痛でないし、日々続けていくことが自然にできる。
そして、それによって得られる結果も、人生において非常に重要な意味を与えてくれる。しかし、ダメなことというのは、最初から問題が起こったりして、どうにも物事が上手く進んでいかない。
若い頃は、「ナニクソ!」とエンジンを吹かせて頑張ってみたものの、頑張ったわりに得られる結果は少ないし、はっきり言って努力が不毛に感じてしまった。
そんなことがあったので、最初から何かとトラブルが起こること。いい感じがしないこと。それは「こんなことはやめとけ」というサインと思って、早期撤退することにした。
あきらめるとなぜかうまくいく
上手くいくことは自然と上手くいくし、上手くいくような流れができる。でも、上手くいかないことは最初から詰まるので、その段階で損切りすればダメージが少ない。
こんなふうに考え出してから、やっても上手くいかないことに固執して、人生をムダにする時間がだいぶ減った。精神状態もすこぶる良い。この考え方は仕事、人間関係、人生のあらゆるところで役に立っている。
人生、縁あるものは縁があるし、縁がないものはどうにもない。だから縁がないことが分かった段階で手放す。そうすればダメージも小さいし、そのかわりに縁があるものがやってくる。そんな感じだ。
無理なことをやめる。その当たり前の感覚を
できることはできるしできないことはできない。
文字にすると当たり前のことだが、感情的なこだわりや執着があると、そのことを忘れてしまう。そして、できないこと、縁がないことにムダにとらわれ、失敗してしまう。
できないことを頑張り続け、1年2年と時間を費やし、おまけに結果が最悪のときに負うダメージは大きい。その1年2年の時間を別のことに使ったなら、人生は別の展開が待っていたはずである。
だからこそ、できないこと、無理なこと、縁がないことは、早急に撤退すことが大切である。それは自分の人生を無駄に消費しないための、重要な戦略である。
最後に
人生、時間を巻き戻すことはできない。遣ったお金は取り戻せるかもしれない。しかし、費やした時間は決して戻ってこない。
人生で後悔する時間が長ければ長いほど、本来見つかるはずだったチャンス、幸せ、あらゆる善いものが、全て失われてしまう。それを防ぐのは早め早めの決断だ。
「これは上手くいきそうにないな、ではさっさとやめるか」
そんな早めの決断が、将来の損失を防いでくれる。
決断の根拠となる証拠は自分の感覚が教えてくれる。それを決して見逃さず、自然に従う。それが結局一番物事が上手くいく方法なのだろう。