いったいどうすれば悔いのない人生を送れるのだろうか?
いちばん大事なのは、「常に相手の身になって物事を考える」ことだろう。人生は人との関係によって築かれるものだからだ。
家族、友人、先輩、後輩、恩師、お客様、仕入れ先、同僚など、自分と関わりあうすべての人を思いやりながら、決して後ろ指をさされない生き方を貫くのだ。
そうして一つでも夢を叶えるよう努力すれば、悔いのない人生に近づけるはずだ。
小倉昌男
当たり前だが、人生はたった一度きりだ。
良い人生であれ悪い人生であれ、自分が自分としてこの世に存在している。それは、たった一度きりしかない。
そのことを考えるならば、絶対にこの人生、後悔したくない。
では後悔しないためにはどうすればいいのか。そこでまず大切なのは、「どんな人生を送れば後悔するのか?」を知ることである。
そしてそれを知ることで、「どんなことをしなければ人生で後悔しないか?」が分かる。この意味で、この名言はまさに肝に命じて置きたい言葉である。
人生とはまさに人との関わりそのものだ。常に私たちは、誰かと関わりながら生きている。そこで、人から後ろ指をさされるような不誠実な生き方をしていればどうなるか?
いくら、実利的な得をしたとしても、人の恨みを買い、「あいつはせこい」「悪いことをした」と蔑まれるようでは、決して幸せになれない。
この意味で、正直は一生の宝であり、最上の策。
自分のことだけでなく、常に関わる人に思いやり、配慮する。後ろ指をさされないように真っ直ぐに生きる。それはとても大切なことだ。
つまり、人生得をするか損をするか。大切なのはそういうことではない。人として正しかったか間違っていたか。結局人生で問われるのは、ただその一点なのだから。
出典
『小倉昌男の人生と経営』