「友だちは多い方がいい」というウソ

仲良し2人

あなたがうまくいっているときは誰もが「友人」だ。でも失敗に襲われたときは、ほとんどの人が少し離れて遠巻きに見ている。そんな中でもあなたの味方になってくれるのが本当の友人だ。

ナポレオン・ヒル

あなたが小学校に上がったとき、おそらく担任の先生からこのような言葉を聞いたかもしれない。

「たくさんお友だちを作りましょう」

「友だち100人できるかな」というような歌があるように、我々は友だちが多い=幸せな人生、という錯覚を与えられているが実際はどうなのか?あなたもかすかに疑問に感じているかもしれない。

そこでこのページでは人生で何人も友だちを作り必要はない理由について説明する。この記事を読めばあなたも、日本ではびこる不合理な友だち信仰から自由になれるだろう。そして、本当に大切にすべき友だちが分かるだろう。

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そもそも本当の友だちをたくさん作ることはできない

世の中で「知り合い」はたくさん作ることはできる。しかし友だちをたくさん作ることはできないし、その必要もない。

なぜなら、友だちを作ろうとするならば、その人間関係を維持するために、膨大な時間を割く必要がある。その時間と関係の積み重ねこそが信頼を生み、真の友情を育むのである。

友だちを増やそうとするあまり、八方美人で突き進めば、誰かと深い関係を築くことはできず、「中途半端」な関係で終わるだろう。

その関係はあっけなく切れる。あなたが困ったとき、彼らがあなたを助けてくれることはないだろう。人によっては後ろからあなたを撃ってくるかもしれない。

人間関係は多すぎない方がいい

そしてもう一つ、大切なことがある。

それは人生におけるプラスもマイナスも人から運ばれてくる、という事実である。つまり、あなたを幸せにする出来事も。あなたを不幸のどん底に突き落とす出来事も。あなたと関わる誰かによって、運ばれてくるのである。

だから人間関係を開放し、たくさん友だちを増やそうとすればするほど。確かに良い出来事がやって来る可能性もある。しかし同時に、悪い出来事を運んでくる人やあなたに悪意を持つ人とお近づきになる可能性もあるのである。

あなたは知っているだろうか?笑顔で近づき右手を差し出しつつ、左手であなたを殴ろうとする人がいることを。

「知り合い」は増えてもいい

ではどうするか?話はシンプルである。付き合う人を選べばいい。付き合う人を見極めて友情を育めばいい。

もちろん、先に述べたように「知り合い」を増やすことはOKである。

実際問題、我々が社会で生きていく上では、様々な人との関わりの中にその身を投じなければ生きてはいけない現実がある。完全に孤独で生きていくことなど、現実的には不可能である。

ただし、世の中で関わる「知り合い」を友だちに変える必要はない。公で「部分的に関わればOK」程度で、距離感を持って接する関係で十分である。公と私は、しっかりケジメをつけていい。

本当の友だちは少ない

世の中には本当に大切にすべき関係がある。友だちはまさにそれである。

あなたは彼らを大切にし、彼らもあなたを大切にしてくれる。あなたに何かあれば彼らはあなたを心配し、あなたを助けてくれる。あなたも彼らのピンチには彼らに救いの手を差し出す。

人としてつながり合い、あなたの立場がどうであれ。彼らの立場がどうであれ。関係なく付き合うことができ、関係が途切れることはない。

このように人としての信頼関係が基軸になっている関係こそが友だちである。その数は5人もいれば十分である。別に1人2人でも問題ない。人生で本当にしっかり付き合える友だちと出会えること自体が僥倖だからである。

問題は長い目で見たとき

世の中、表面的な付き合いだけならいくらでも増やすことはできる。リアルに加えSNS。精力的に行動することで、あなたのことを知っている知り合いを増やすことは難しいことではない。

ただしそれは本当に意味があるのか?誤解をしない方がいい。見せかけのつながりなど、「いざ」というときには何の意味もない関係であったという現実を勉強させられるだけである。

つまりいくらたくさんの人と表面的につながろうとしたところで。あなたがその人とつながってもつながらなくても。長い目で見れば何の意味もない、という話である。

最後に

そもそも友だちは100人も作る必要はない。100人も作れるなら、それは友だちではなく、知り合いである。

本当の友だちは5人できれば僥倖である。1人2人。数は少なくてもいい。知り合いは広く浅く。友だちは狭く深く。それで十分である。

人生で本当につながり合い、関わり合う人は少ない。だからこそその少ない人たちを、大切にするのである。

あなたが彼らと人としての信頼関係を基軸につながっていれば。あなたが本当に困ったとき彼らはあなたを助けてくれる。それが本物の友だちなのである。

出典

『人生指南』