モチベーションが必要なことはやってはいけない。
本田健
どんな仕事をして生きていくか。
それは、経済的、精神的、あらゆる面であなたの人生の幸福を決定する超重要事項である。
一度仕事を選べば、そう簡単にそれを変えることはできない。だからこそ、気軽にかつ無計画に仕事を決定してしまうと、それによって人生後々、軌道修正が必要なほど苦労してしまうことも少なくない。
この意味で仕事選びはあなたの運命を決める一大事。結婚相手選びと同じく、その選択は慎重に検討したい。
では一体どうやって仕事を選べばいいのか、というの話だが、ここで一つ、あなたにおすすめしたい考え方がある。
それは、いちいちヤル気を出さなくてもできる仕事を選ぶこと。つまり、あなたが誰にも言われなくても自然にやりたくて仕方ないことを仕事にする、ということだ。
「頑張ろう!」と思わなくてもそれがしたくてしょうがない。もっともっとやりたいと思う。そういうことを仕事にすれば、人生の半分以上は幸せになったも同然だ。
逆に最悪なのは、仕事をするときにいちいちモチベーションが必要な仕事を選ぶことである。
なぜなら、モチベーションが必要であること=本心ではそれをやりたくないと思っていることだからだ。
想像してみるといい。朝起きてあなたは仕事へ行く。そのとき、「今日も頑張らなくちゃ・・・」こんな気持ちで1日がスタートする。それが週5、6日。そんな日々が一生続く。
考えるだけで憂鬱になることに気づくはずだ。
つまるところ、ヤル気が必要な仕事とは、ある意味無理をしなければできない仕事なのだ。そんな仕事を続けていれば、いつか必ず疲れ果てる。
おまけに無理をしなければならない仕事をしていれば、それが得意な人には絶対に勝てない。だから、無理を続けても、幸せにもなれないし、その仕事がうまくいくこともない。
それなら最初から、いちいちモチベーションが必要な仕事なんて選ばない方がいい。
むしろ、誰にも言われなくてもやりたくて仕方がないことをやる。モチベーションを刺激しなくても自然に頑張れる仕事をする。その方がずっと幸せな仕事人生を送ることができる。
仕事選びの考え方はいろいろあるが、モチベーションがなくても続けられる仕事は最強である。無理なく続く。そして続くからこそ、その道で大成できる。幸せになれる。
あなたが仕事選びに迷ったときはぜひ、こういう考え方もあるということを、思い出してみて欲しい。
出典
『本田健の人生相談 第242回』(12:04~あたりから)