要らないモノを持たない、シンプルライフが注目されている。
不要なモノは買わず、派手な消費はせず、本当に必要なもの、良い物を買い、それらをずっと大切に使っていく。
買い物も必要なモノだけを買うので、お金もかかりらない。家の中のモノは厳選されたモノだけなので、とてもスッキリシンプルだ。
いつもスッキリ、物がない暮らしの基本
持たない暮らしの基本原則は、お金を無駄遣いしないこと。つまり、ムダなものを買わずに、モノを増やさず生活することである。
具体的には、服、靴などのファッション類から、映画のDVDやCD、家具、電化製品etc、持ち物を厳選し、必要最小限のモノだけを所持する。
自分に合わないもの、必要でないもはドンドン捨て、身軽にしていく。これが「持たない」暮らしのスタイルだ。
なぜホテルで熟睡できるのか?
筆者は旅行が好きだ。旅行に行くときはいつも、ホテルに泊まるのが楽しみだ。
今まで、3つ星のビジネスホテルから、5つ星の豪華ホテルまで、いろいろなホテルに泊まってきた。
ホテルの部屋はいつもスッキリしていて、朝気持よく起きられる。なので、旅先ではいつも快適に寝起きができる。
なぜホテルだとグッスリ眠れるのか、ずっと疑問に思っていた。部屋の広さや豪華さはともかく、どのホテルも共通しているのは次の2点だ。
・不要なモノがない。
・掃除がいき渡っているので、部屋の中がスッキリしている。
モノが多いゴミゴミした部屋では、収納や管理に大きなエネルギーが必要で、空気の流れが滞っている。モノの多い部屋は、そこにいるだけで余計なエネルギーを消費してしまう。
モノが少ないシンプルルームなら、管理もラク。快適に過ごせます。スペースに余裕がある分、気持ちもラクに穏やかになる。
このことを考えると、持たない暮らしも、案外合理的なのかもしれない。
今一度自分の価値観を見直す
自分にとって不要なもの、管理できる範囲を超えたものを持つことは負担になってしまう。
たとえそれが物でも人間関係でも仕事でも、必要のないものや、自分の許容範囲を超えたものは、コントロールすることができない。
大切なのは自分に必要なものとそうでないものを見定めること。そして、何を大切にするのかを決めておくこと。
要らないモノは持たず、捨てていく引き算の生活への転換が、シンプルライフの本質なのだと思う。すると最後に残るのは何か?そう、それは自分にとって、本当に大切なものである。
「持たない」生き方の始め方
モノを増やさないシンプルな暮らしは、まず家の中の不要なモノを捨てることから始まる。今自分に必要なもの、不要なものを分類し、要らないモノは、容赦なく捨てる。
捨てることに抵抗を感じるかも知れないが、全てが終わったあと、部屋の中に新しい空気が流れていることに気がつく。
不要なモノを捨てたら、次に意識することは、余分なモノを買わないことだ。
買い物におけるルール付けをして、モノを増やさないで生活していく。本当に必要なモノ以外買わないという原則さえ守れば、モノが増えていくことはない。
順調に、持たない暮らしを始めることができるだろう。
キーワード
【買い物中毒】
人は心が満たされないとき、それを埋め合わそうと、何かの行動で満たそうとする。
例えば買い物。何かを買い、自分の持ち物を増やすことで、心のスキマを埋めようとする。しかし、本当は知っている。「物で心は満たされない」ということを。
【断捨離】
不要なモノを捨て、毎日を気持ちよく過ごすための考え方とノウハウ。使わないモノを捨てて、本当に必要なモノだけ持つ。
参考文献
米山公啓『「持たない!」生き方』
金子由紀子『持たない暮らし』
やましたひでこ『不思議なくらい心がスーッとする断捨離』