水野、今いる場所から抜け出したいとき、その方法は2つしかない。自分を高め、一段上の社会的ステータスを得るか、あるいは社会からドロップアウトして、より日陰で惨めな生活に身を貶していくのか。お前はどっちだ。
桜木建二
人生が決定的に変わるのはいつも不幸なときである。
「今いる場所から抜け出したい」
「今の自分は本当の自分ではない」
「こんな惨めな暮らしはもううんざりだ」
こんな不幸な現実が、人生を変える扉を開いてくれる。
そう、不満がある限り、人生はいつでも逆転できる。
「こんなはずじゃない」
という反骨心がある限りは、現実を変えていくことができる。つまり、不満はそれを変えられるサインである。
我慢できない不満の本質
今の現実が気に食わないということは、自分がそれを変える力を持っているという証である。
自分で変えられるからこそ、不満なのだ。そのことに気づいた瞬間、人生は変わる。あとは自分次第。そう、この先には2つの道がある。
いつまでも不満たらたら。自分で何かを変えようとせずに、ただ文句ばかり言っているか。それとも、不満を変えようと自分から動き出し、文字通り現実を変えていくか。
道は2つに一つだ。そのどちらでも選ぶことはできる。あなたは、どちらの道を選ぶだろうか?
最悪こそ人生を変えるティッピングポイント!
「もうこれ以上、この最悪な現実に我慢ならない!」
人生、そんな最悪を味わった人は強い。
不満を行動のエネルギーに変えて、後ろを振り返らずに前へ進んでいくことができる。なぜなら、後ろを向いても、最悪しか待っていないからである。
最悪に甘んじる人生を送るくらいなら、もう行動するしかない。だから必死で頑張れる。言い訳もなにもない。ただ行動あるのみで、ひたすら前進することができる。だから実際に、人生を変えることができる。
この意味で、「もうこんな人生はたくさんだ!」と底の底まで落ちた瞬間。人生はまさに、そこから上向いていくのである。
最後に
人生を変えたいのに変えられない。
そんなときは、表面はどうであれ本音の部分で、本当に人生を変えたいなどとは思っていないのである。だから人生を変える行動を起こさずに、現状維持に甘んじる。
しかし、「もうこんな最悪な人生はごめんだ!」と心の底からうんざりしたとき。本音の部分が明らかに変わりだす。
この瞬間こそ、人生が変わる瞬間である。
だからもうこれ以上ないほどのどん底や惨めさに膝を屈したとき。人生を変える権利を手に入れたも同然である。あとはただ、行動あるのみである。
出典
『ドラマ ドラゴン桜』