
自分のスタイルさえあれば、流行を追う必要はない。
斉藤久夫(『MonoMaster 極みの逸品特集号』より)
世の中で最も強いのは、揺るぎない「自分のスタイル」を持っている人間である。
それは、「私は私である」という確固たる自己認識に支えられた、生き方そのもの。他人の評価や時代の流行に左右されず、自分にとって何が重要で、何を切り捨てるべきかを常に冷静に見極めている。
だからこそ、周囲がどう変化しようとも、決して振り回されない。自分の価値基準を軸に行動し、自らのスタイルを貫き続ける。結果として、一貫性のあるブレない人生を歩むことができる。
これこそが、自分のスタイルを持つ人の生き方である。
自分のスタイルを持つ人は信用される
自分を信じ、その道を進んでいく。
そのある意味で頑なとも言える自分らしさの追求によって、周囲から足を引っ張られたり、事実無根の噂を立てられたりと、世の中の理不尽さを味わうこともある。
しかし、自分は自分、他人は他人である。自分のスタイルを貫いていれば、必ずそのこだわりと信念を尊重し、認めてくれる仲間が現れる。なぜなら、人はどんな状況でも自分を曲げず、変節しない一貫性を持つ人物を信用するからだ。
だからこそ、「八方美人」として誰にでも合わせようとする人よりも、「私は私」を貫く人のほうが、結果的に信用に値する人とのご縁に恵まれるのである。
「自分は自分」を追い求める
時流にこびて、すぐに意見を変えて流行に迎合するような変節漢は、結局のところ誰からも信頼されない。対して、時代の空気に媚びず、自分の信念を曲げない人は、常に頼もしく映る。
もちろん、誤りを認めるべきときには素直に「間違っていた」と言える柔軟さも必要だ。しかしその核となる部分、つまり自分が守るべき価値観や美意識は決して揺らがない。
だからこそ、人を見る目を持った者からは強く信頼され、人生において本当の仲間に恵まれるのである。
この意味で、周囲に流されず、自分の足で生きていける人間になるための第一歩は、「私のスタイルとは何なのか?」と自分自身に問うことだ。
それは、絶対に譲れないこと。誰に否定されようと守り抜きたいもの。その問いの先に、自分だけの最初の輝きが見えてくるのである。
最後に
自分のスタイル。
それは、容姿やファッションといった表面的なものだけでなく、思考や価値観、さらには内面的な深い領域までを含む。言い換えれば、それは人生そのものの表現であり、「これが私である」という存在の在り方そのものだ。
だからこそ、ぶれない人は、どこまでもぶれない。清々しいほどに我が道を行き、「私は、私である」と自らのスタイルを携えて、その人生を鮮やかに描き続けているのである。
「自分のスタイル」を探すためのヒントを探している方へ



