「人生が思い通りに進まない」と焦るあなたへ

放浪者

寄り道は、一見、効率のいい生活や成功する人生とはほど遠い経験だとされている。

能率一辺倒のビジネスからすれば無駄や的外れだと思われている。

けれども寄り道は、自分の内部の声に従った、豊かな発想の源を探すための旅でもあるのだ。

西谷昇二

いい大学に入っていい会社に入り、結婚して家庭を築く。そして家を買う。

世の中には「これが正しい」「常識的だ」というレールがある。そしてそのレールから外れてしまった人は、世の中でいろいろ苦労するのも確かだ。

人生で絶対に失敗しない。

人々はそれを効率のいい生き方と考えているが、果たして本当にそうなのか?何もかも無駄なく生きることが、本当に意味がある人生なのか?

確かに、人と違う生き方はそれなりにしんどい。だけれど、受験の失敗や就職の失敗。病気や挫折。人生で経験する様々な寄り道は、決して無駄にはならない。

例えば筆者は20代の頃、就職に失敗し、何もかも上手くいかなじ灰色の20代を過ごした。人と比べて、いろんな寄り道をしてきた。

そして、「なぜ自分の人生はこんなにも上手くいかないのか?」と悩んだ。

しかしその経験は、時間が経った今だからこそ分かるが、決して無駄ではなかった。むしろ、今の幸せな人生のために欠くことができない大切な経験であった。

人生で大きな寄り道をしてしまった。だからそこには大きな価値、大きな意味があった。

そのことを知るまではかなり時間がかかってしまったが、寄り道をしたからこそつかめる幸せがあることを知った。

だからこそ確信を持ってこのことだけはハッキリと言える。人生に決して無駄はない、と。

あなたが今、もし人生において遠回りをしているなら、それを決して無駄とは思わないことだ。

それはいつか、あなたの人生で意味を成す。

今は焦り、苦しいかもしれない。しかしあなたが自分の人生を見捨ててしまわない限り、それは決して無駄ではない。

だから寄り道がしたいならいくらでもすればいい。気が済むまで寄り道をすればいい。最後にあなたは、あなたが行き着く場所へ辿り着くのだから。

出典

『壁を乗り越える技術』(サンマーク、2007年)