「最悪!」と思えるなら、まだ最悪ではない

ファイト!

人モ家モ、暗イウチハマダ滅亡セヌ。

太宰治

何もかもうまくいかない。最善を尽くしても状況が変わらない。「本当に最悪だ」と気持ちが沈む。

あなたが今そのような状況ならある意味、まだ安心である。

なぜなら、あなたは今目の前に壁があることを認識している。そして問題は、あなたがその壁を乗り越える方法を見つけていない。

ただそれだけのことだからだ。

目の前に壁がある。それをどうにかして乗り越えたい。その気持ちがあるうちはまだまだ大丈夫だ。

壁を何とか乗り越えようとする気持ちさえあるならば、やがてはその方法も見つかる。必ず見つかる。

問題なのは、壁があることに気づいて、それを乗り越えようとする気持ちを打ち砕かれてしまうことである。

人間不思議なことに、心が折れてしまったら、できることすらできなくなってしまう。乗り越えられたはずの壁すら、乗り越えられなくなってしまう。

だから目の前に壁があろうと、どんな障害があろうと、まずは気持ちで負けてはいけない。

壁を乗り越えるための方法はやがて見つかる。不安なら不安でいい。しかし、今目の前に光があることだけは、見逃してはいけない。

そう、それはあなたの心の中に宿る光。それさえあればきっと、どんなことだって、必ず乗り越えていくことができる。

そして最後にはめでたしめでたし。すべてはきっと、うまくいく。

出典

『右大臣実朝』(2004年、新潮文庫)