人生の逆風を「上昇気流」に変える考え方

戦いに挑む男

人生には、思いがけない災難が手を替え品を替え巡ってきます。一定周期に巡ってくるのか、バイオリズムで巡ってくるのかはわかりませんが、ここで確実に言えることがあります。

災難が巡ってきたということは、今よりワンランク上の世界に仲間入りできるチャンスが、ようやくあなたにも巡ってきたということです。

西田文郎

人生には文字通り、己の人間力が試される瞬間がやって来る。それは人生で最低3回やって来る「逆境の時」である。

あなたの人生は突如、逆風が吹き荒ぶ。そして、災害としか思えないトラブルが噴出し、あなたは窮地に陥る。あなたはもがき、そこから抜け出そうとするが、状況は日に日に厳しくなっていく。

このとき私たちは、己の表面的な部分はすべて削ぎ剥がされ、今まで見てこなかった自分や見ようとしてこなかった自分と、強制的に向き合わされる。それはほんとうに、辛く厳しい戦いである。

だがこの戦いに生き残ったとき。あなたの人生は激変する。逆風は、あなたの人生を大きく変える上昇気流になるのである。それは「チャンスは不幸の顔をしてやって来る」という言葉のとおりである。

ここは絶対、踏みとどまる。

人生で与えられた時間は長いようで短い。だから何でもかんでも向き合うのではなく、逃げ足は速ければ速いほどいい。

ただし、人生には絶対にそこで踏みとどまらなければいけない場面がある。「強制的」にやって来る逆境のときが、まさにそれである。

なぜならそれは試練の顔をしたチャンス。理不尽に思える出来事と経験を通じて、あなたのこれからの人生において必要なことを学ばせてくれる、偉大な師なのである。

逆風に耐えるという経験を通じてあなたは文字通り、人として一皮むける。能力、精神力、そして人間力。あらゆる面においてである。そして全てが終わったときに気づく。「それが起こったのは起こる必要があったから」と。

マイナスはこうして、プラスとなる。

人生を劇的に変えるタイミングは痛みのなかにこそある。

この世に生を受けてからこの世を去るまでの間、私たちは常に幸福で、快適で、心地良い人生を送ることはできない。そして、そんな人生を送る意味も必要性もない。

何の苦しみも痛みも試練もない。そんな人生は幸福どころかむしろ、不幸である。なぜなら私たちが真に幸福を感じるためには、「不幸にうちひしがれる」という経験が必要だからである。

だから私たちの人生では、様々な問題が起こる。痛みを感じるからこそ私たちは成長する。暗闇の中にいるからこそ光の存在に気づくことができる。悲しみを全身で味わうからこそ、至高の喜びを見出しその生に感謝することができる。

生きるということは、そういうものなのである。だからあなたの人生で理不尽に吹き荒ぶ逆風でさえ、それとうまく利用することで、その逆風はあなたをより高いところへ連れていく救いの手になるのである。

最後に

「危機はチャンス。あなたはこの機会に、より高く飛ぶことができる」という話は、決して綺麗事ではない。

あなたが深くかがめばかがむほど、あなたはより高く、飛び上がることができる。だからその逆境は決して、不幸ではない。むしろこう考えるといい。「これは私がより輝くための大きなチャンスなのだ」と。

考え方を変えれば、あなたの現実の中から、新しい何かが見えてくる。それを追っていこう。そしてすべてを乗り越えたとき再び、この記事を読み返してみてほしい。

出典

『どん底はツキの始まり 逆境をチャンスに変える成功脳メソッド』