「やりたくないこと」を明確化することによって、本当にやりたいことが見つかる。それは、あなたの潜在的に思っている願望を引き出してくれる。
世間体、家族からの期待、友人・知人の常識。そんな手垢のついた「やりたいこと」ではなく、あなたの心が求める、本当の「やりたいこと」に光を当てる。
神田昌典
人生で成功したい。理想の人生を生きたい。そういうときに参考にしたいのがいわゆる成功法則の話。
成功法則では、よく理想の人生の目標を明確化せよ、やりたいこと、実現したいことを明らかにせよと言う。
そこでしたいこと、やりたいことを考えてみるのもいいが、その前にしたいことがある。それは、やりたくないことを先に明確化しておく、ということだ。
というのは、やりたいことのなかには必ず、やりたくないことが含まれているからだ。
嫌いを通して見える真実
人生で成功し、やりたいことを実現できても、それが本当に自分が期待したことだったのか、望むことだったのか、分からなくなってしまう。
だからやりたいことを明確化する前にまず、やりたくないことを明らかにする必要があるのだ。
不思議なことに、やりたいこととやりたくないことを突きつめていくと、いったい自分が何のために生きているのか考え始める。
嫌いを通じて、自分の本当の欲求が見えてくる。そこからがスタートだ。
「これだけは絶対にしたくない!」ということを、思うがまま、紙に書き出してみる。そうすると、逆に、「こうしたい!」という自分の本音が見えてくる。
それはもしかしたら、ワガママで自分勝手に思えるかもしれない。でもそれでいいのだ。
優先すべきは世間体より自分の本音
結局、好きなものは好きだし、嫌いなこと、したくないことはどうしたってしたくない。
だったら、「これだけはしない!」ということを決めた上で、やるべきことを思い切り頑張れるようにすればいい。
それこそが、偽りのない本音だし、本音の気持ちが分かれば、真っ直ぐに進むべき方向へ、進むことができる。
他人の声や常識、そんなものは置いておいて、もっと正直になっていい。本当に自分が何を望んでいるのか、自分の本音の声を、素直に聞いてみよう。
そこにこそ、本当に自分が生きたい人生が見つかるのだから。
出典
『非常識な成功法則 新装版』