人生長い目で見ると、平凡な日々にこそ意味がある

日々の暮らし

この人生では嬉しいことは三分の一で、あとは平凡な苦労の連続だ。

遠藤周作

もし人生がドラマのように華かやで、起承転結が明白であったら、生きることはもっと刺激的で、退屈とは無縁のものになるだろう。

しかしあいにく、現実の人生は違う。

人生で僥倖などそうそう起きるものではない。人生の多くの日々は、忍耐が必要な平凡で代わり映えのしない退屈な日々の連続で、基本的に人生は退屈だ。

特別なこと、心踊ることなんて、そうそうありはしない。だからこそ日常の平凡な日々が大きな意味を持つ。

日々自分なりに目標を持つ。平凡な日々のなか、ほんの少しでも毎日をよりよくしようと工夫していく。

その小さな小さな積み重ねが、人生を有意義にするか、それとも無為にするかを決定する。

どんな平凡な日々だって、それらを積み重ねていけば、やがては膨大な時間となり、やがては人生という結果となる。

この意味で結局人生は平凡な日々の積み重ねだ。だからこそ、どれだけ日常が平凡で退屈なように思えても、決して無駄にしてはいけない。

平凡な日々のなか、少しでも自分がすべきことをやる。したいことをコツコツと続けていく。こうして自分という名の物語を、自分自身の手で織り上げていくのだ。

出典

『変わるものと変わらぬもの』