人生で後悔することは決して無意味ではない

後悔を引きずる女性

どうせ、時計を戻すことはできないんです。もしもあのとき、なんてずっとくよくよ考えているわけにはいきません。

ミス・ケントン

「もしもあのときこうしていれば・・・」

人生で一度や二度、そういう後悔をしてしまうのは仕方がない。

だからそのときは、悔やんで悔やんで、もうどうしようもないほど後悔すればいい。

失った時は二度と元に戻ることはないが、その後悔が、これからの人生できっと、生きていくる。

だから後悔を振り切る必要なんて一切ないのだ。

後悔した事実を二度と忘れない

むしろ、それを忘れず、一生覚えておく。

そして事あるごとに後悔すればいい。そうすればこれからの人生、あなたは二度と後悔することはないだろう。

この意味で、悔やんでも悔やみきれない後悔にはそれなりの意味がある。

大切なのはこれからを生きることである。そこで、後悔が役立ったらそれで十分だ。もう二度と人生で後悔を繰り返さないこと。

ただそれだけを胸に刻んで生きていこう。

後悔した本当の価値

人生は一度きり。後悔してもいいが、後悔だけで終わらせないことが肝心だ。

なぜ自分はあのとき後悔したのか。これからの人生でもう二度と、同じ後悔しないためにはどうすればいいのか。

それを考え、そしてもう二度と後悔しないことこそが、かつての後悔した自分に対する、最大の償いである。

それさえできれば人生で後悔した意味は十分にある。だから後悔は、そうかんたんに忘れてはいけないのだ。

出典

『日の名残り』(ハヤカワepi文庫、2001年)