お金を稼いで欲しいものを手に入れる。良い家に暮らして美味しいものを食べる。おしゃれな服を着て高級な時計をつけ、高級車に乗り、年に何度か海外旅行へ行く。
そんな消費的で豪華な暮らしはきっと楽しいし、生きている喜びを感じられる豊かな暮らしだ。ただ、それは一つの生き方であって、それができない=人生の失敗というわけではない。
物事には良い面と悪い面がある。
人間の欲・欲求には「低減収穫の法則」が働き、どんなに良い暮らしをしていても、やがてはそれに飽きて、喜びや豊かさを感じにくくなってしまう。
そして、何もかも物足りなくなり、満足できなくなってしまうという欠点がある。
細々とゆるーく、生きていく
欲は決して満たされない。ある段階でけじめをつけ、最低限「これだけできれば十分」ということを大切にして、必要範囲の欲を持って暮らしていくことは、欲に人生を狂わせられないための大切な戦略である。
服にお金はかからない。ブランドタグにお金を払うのはしない。毎日安心して暮らせていけるだけ、最低限のお金を稼ぎ、あとは時間のゆとり、気持ちのゆとりを大切にした暮らしをする。
本当に自分にとって必要なものを知り、「あれもこれも」幅広く要求せず、日々大切にするものを絞る。それによって得られる豊かさが、ある。
人生で不幸になるかんたんな方法
生き方は自分自身の問題だ。人生の劣等感は、常に人との比較で始まる。
「あいつに比べて俺の収入は・・・」
「あの人の会社に比べて私の会社は・・・」
誰かと自分を比べてしまうのは仕方ないが、それをしている限り、常に自分は誰かとの比較対象で、「自分」という唯一確固の人生の素晴らしさを見逃してしまう。
お金があれば幸せ。良い会社に勤めれば幸せ。本当にそれはそうなのか、少し考えれば分かることだ。
人生でもっと大切なことは、「自分の人生」という一度きりの体験を、思いっきり楽しむことだ。それは他の誰でもない、自分にしかできないことだ。
自分の人生を、それがどんなカタチであれ、最後まで生きていく。そのことが人生最大の意味であり、収穫なのだ。
最後に
お金を稼いで良い暮らしがしたい。異性にモテて充足したい。細々とでもいいから生きていきたい。自分がしたいことを大切にしたい。ゆるーく生きていきたい。
人生の希望は人それぞれだが、人生で自分が何を大切にしたいのか、どういう暮らしがしたいのか。その気持ちに素直になることで、人生は充足する。
人生で何かを成し得ることが人生の価値と考えがちだが、人生で何かを成すことができなかったとしても、人生を生き抜くことができれば、どんなカタチであれ、それはそれで素晴らしいことだ。
自分という名の人生は、他の世界のどこにもない、一つだけの人生で、それがどんな人生だったのか、何を実現したのか、結果はたいして問題ではない。
どんなカタチであれ人生で経験することにムダはない。人と比べず、自分の人生を自由に描き、自分が求めるものを求めていこう。