人なみでない部分を持つということは、すばらしいことなのである。そのことが、ものを考えるバネになる。
司馬遼太郎
人とは違う自分の個性や「自分はダメだ・・・」という劣等感。モテない、背が低い、友達がいない、お金がない、上手く喋れない・・・。
このような人と比べて「欠けている」と思われること、密かに抱く劣等感が、実は人生をプラスに変える力を持っている。
「自分はダメ」でもそれでいい
「光あるところ影がある」
と昔の偉大な人は言ったが、全くそのとおりだ。
自分の劣等感を作品に昇華させて成功した芸術家、容姿に劣等感を抱く女が女優となり成功した話など、劣等感が成功につながった例は枚挙にいとまがない。
自分の裏の部分、人に見られたくないというところに、その人の魅力があって、自分のダメな部分で人は救われることも少なくない。
「魔物たちが巣食う暗い洞窟の奥深く、素晴らしい宝物がある」というファンタジー物語の設定は、影のなかに光があるという、人間の姿そのものだ。
だからこそあなたが嫌いな自分。認められない自分を持っているとしたら、そこから信じられない宝が見つかる可能性があることを、知っておいて損がない
長所も短所もつながっている!
短所は長所。長所は短所。物事には必ず2面性がある。
あなたが「自分の○○が嫌い!」と自己嫌悪に悩んでいたとしても、あなたが「嫌い!」と思う部分が実は、あなたは素晴らしく魅力的な人にするための、長所になる可能性があるのである。
実際、世の中には、自分の劣等感を解決するために事業を興して成功している人が信じられないくらい多い。
あなたもネットで調べれば、「私は○○に悩んでいました。その悩みを克服した結果・・・」という、成功談を、至るところで確認することができる。
これは綺麗事でも何でもない。実際にあなたが劣等感を持っていること。悩んできたこと。そこに光を当てることで、それは素晴らしい宝物に変わるのである。
最後に
嫌いな自分があれば、なぜ嫌いなのか。認められない自分がいれば、なぜ認められないのか。そこに「良い」「悪い」の判断を挟む必要はない。
なぜなら、あなたがそれに悩むことそれ自体、意味があることだからである。
だから「自分はダメだ」と劣等感を抱えても構わない。否定する必要もない。それはあなたが輝くために必要だからこそ、与えられている。ただそのことに気づくことが、大切である。
だからあなたは自分を変える必要はない。あなたはあなたのままで、それでいいのである。
出典
『十六の話』