ビジネスの世界の成功者に限らず、人生が最終的にうまくいく人というのは、いろいろなことを「めげずに試し続ける人」だと思います。
めげずにというのは、何の根拠もなく楽天的に考えることではなく、「勝つことがあれば、負けることもある。だけど、結局は勝つことでしか前には進めない」ということを知っているということです。
和田秀樹
人生の「真理」はあっけないほど、最終的にはシンプルな形にたどりつく。
「あきらめないことはいつか実現できる。どれだけ時間がかかっても、必ず、実現することができる。逆に言えば、あきらめた瞬間すべては終わる」
はじめに
人生では様々なことが起こり、自分の意志ではどうにもならない外的な出来事や運命的な出来事によって、私たちの生活は翻弄される。
それでもなお、私たちは意思を持つことができる。生きたい人生を心の中で思い描き、そこへ向かうことができる。風の日も雨の日も、私たちは自分が「すべき」と信じることに、取り組むことができる。
そして最終的にはどれだけ自分の人生を信じて前へ進み続けることができたか?挫折や困難を乗り越えることができたか?それが自分の人生に納得できるかできないかを決める「分岐点」になる。
現実はこうだからあきらめる。それはたしかに
ほんとうに実現したいことほど、それが現実化するまでには時間がかかる。
いくらワクワクした気持ちで心にそれを思い描いたところで。目の前には、幾度となく、「それは無理なんじゃないですか?」という現実を突きつけられる。
ここで多くの人は「現実はこうなのだから」と考え、「あきらめる」という選択を選ぶ。それは「合理的に考えた結果」、全うな選択のように思えるかもしれない。むしろ、全うに見えることも多い。
もちろん、「一度決めたことはあきらめてはいけない!」という単純な話ではない。目標へ向かう途中、それが自分にとって本当に大切なことではないことに気づくこともあるからだ。
もし人生に成功があるならば
柔軟な思考はとても大切である。「これは違う!」と確信したとき、自ら軌道修正ができるかどうか。それもまた、道を誤らないための、重要なアクションである。
だが、私たちにはそれぞれ、人生における「致命的な選択」がある。それは人それぞれ違うため、ここでは具体的に云々しないが、物事には、私たちの人生、大げさに言えば「生きる意味」を規定する、重要な物事がある。
それだけは、何がなんでも、あきらめない。それは自分が自分であること。他の誰でもない自分の人生を生きる、何よりの意味だからである。
それを忘れず、何があっても自分のペースに進み続ける。転んでもつまづいても前に進み続ける。その先に、自分という名の物語がなぜ紡がれているのか?その理由が、分かる。それこそが成功である。
最後
何をあきらめ、何をあきらめないか。その根本にあるのは私たちの人生観である。
一体自分は何のために生きるのか?何を大切にして生きていくのか?私たち自身の選択が求められている。そして人生では必ず、「私はどうしてもそれをやる必要があります」という覚悟を問われる瞬間がやって来る。
大切なのはそのときが来たときにそれにまず気づくこと。その上で、目の前の状況がどうであれ、自分にとってほんとうに大切な選択を間違えてはいけない。
流されるのはとてもかんたんだ。そしてときに、流されるのが正しいかのように誤解する。しかし流れがどうだろうが関係ない。
それをする意味があるならば。転んでもつまづいても前に進み続ける。筋を通す。するとどれだけ時間がかかろうが最後には、奇跡が起こる。夢や目標は、「現実」になっている。
出典
『なぜか人生がうまくいく「明るい人」の科学』