ズバリ、年収10倍になって、それで幸福がゲットできると思ったら大間違い。人生、そんな甘いもんじゃない。
神田昌典
平凡なサラリーマン暮らしから人生を賭けて独立起業。
結果驚くほどの大成功をおさめて年収は10倍。レクサスやベンツを購入し、庭付きの家を現金一括で支払ってもなお余裕すぎるほどの資産があり生活は悠々自適。
素晴らしい家族と子どもがいて、お金も家もすべてある。そんな「理想的」な生活を実現できている人は、まさに成功者だと思う。フツーはこれでめでたしめでたし。お金もあるし家族ある。成功している。「完璧」な人生のはず。
成功してめでたしめでたし、そんな世界は
ところが・・・。
実際問題、成功してお金をゲットして、何もかも自分が願った通りの人生が実現できたとしても、人生はめでたしめでたしにならない。むしろ、成功してしまったがゆえにやってくる不幸もある。
病気になったり事故が起こったり、家族関係がおかしくなってしまったり、詐欺に遭ったり信頼している人に裏切られたり。
人生、成功だけを持ち逃げすることはできない。なぜなら人生はトレードオフ。何かを得られば何かを失うのがこの世の絶対的鉄則だからである。
成功はプラス。そしてプラスがあれば必ず
お金を稼げばお金の欲に引き寄せられたよからぬ人がやって来る。「こいつは稼いでいるらしい」とウワサを聞きつけた税務署だってやって来る。なぜか突然増えた親族もお金の無心にやって来る。家族関係も少しづつおかしくなっていく。
そんな状況で、成功して「俺はすごいんだ!」と自己肥大化していると致命的だ。いろんなところで、その傲慢な振る舞いのツケがやってくる。
ジワジワと歯車が狂い出す。やがては、何もかも上手くいかなくなる。するとお金はなくなり家族離散。すべてを得て、そして最後には、すべてを失うことだってある。
つまり、人生何もかもうまくいっても、そこで決して油断してはいけない。むしろ、現実が思い通りになっていけばいくほど、注意が必要だ。
「成功しすぎない」ことが本当の意味での成功
人生が上手くいくということは、光が当たるということだ。そして、光が当たれば当たるほど、その影も濃くなっていく。人生で「勝ちすぎ」が良くないのも、これがその理由である。
つまり、もしあなたが人生で成功したかったとしても、結局程々がちょうどいい。何もかも上手くいかない方が何もかも上手くいきすぎるよりもずっといい。
目標は6割達成で十分。間違っても、「すべて」を手に入れようとは、決して考えないことだ。あなたが成功して不幸になりたくないのであれば、これはとても大切な話である。
出典
『新装版 非常識な成功法則』