なぜ、仕事相手を「選ぶ」のか?

スーツの男

書籍などでよく、「お客様を選びましょう」というようなことが書かれていますが、早い時点で冷やかし客と見込み客を見分けていかないと、大切な本当のお客様との時間を奪われることになります。

なぜなら、冷やかし客というのは泥棒と同じで、あなたから「奪うこと」しか考えていないからです。

船ヶ山 哲

仕事では、「誰を相手にして誰と付き合うか」を事前に考えておくことはとても大切な問題である。それは言い方を変えると、誰を相手にしないで誰と付き合わないかを考えるということ。

少し冷たい感じもするが、仕事は「志事」でもある。あなたの仕事を必要としている人に届けるための大切な考え方である。

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大人の人間関係の基本

すべての仕事は誰かのために存在している。

もちろん仕事にはお金が絡む。どんな素晴らしい事業もお金が得られなければ継続することができず、結果的にその仕事を必要としているすべての人の損となってしまう。

そのため、仕事で関わる人を「何らかの利益を与えてくれる人」と考えてしまうのはある意味で仕方がない話である。一緒にいることでお互いが仕事の面で得をする「大人の関係」と考えるのは当然と言えば当然である。

だが重要なことは「清く富む」ことである。すなわち、その仕事を必要とする必要とする人に仕事をすることによって仕事がうまくいきお金も巡る状態である。

だからこそ重要なことは、「お客様を選びましょう」という考え方である。それは「誰が私どもの仕事を必要としているか?」を考えることでもある。

クレクレと付き合う無意味

世の中には残念ながら、相手を利用することだけ考えて相手に何かを与えようとしない人がいる。

自分は何も差し出さない。しかし求めるものだけは無料で要求してくる。彼らへの対処法を知っておかない限り、本当にその仕事を届けるべき人に届けることが難しくなってしまうという現実がある。

繰り返しになるが、仕事は必要とされているからこそそこにある。そして、必要としてくれる人に向けて仕事をするためには、お金が必要である。だが、仕事は求めるがお金は払わない人がいればどうだろう?

それは仕事ではなくボランティアである。ゆえに、仕事を必要とし、それを続けるための対価を支払ってくる人を相手にすることはとても大切である。だからこそ求められる。「誰を相手にして誰を相手にしないのか?」という判断が。

最高なのは自分も与えて与えられる関係

そしてあくまで一般論だが、最も繁栄し継続が続く関係というのは、お互いが同じものを返し合う関係である。

一緒にいて上手くいく人といるのは楽しい。こちらが得をするだけでなく相手も得をする。そういう関係が一番、長く続く。

仕事も同じようなもので、「あなたの仕事を高く評価します。ありがたいと思います。だから必要な対価を払います」という相手に対し、「ありがとうございます。私どもも、全力でサービスを提供させていただきます」となる関係は、お互いに幸せである。

だからこそ、「お客様を選びましょう」という考え方を持つことによって、「誰が私どもの仕事を必要としているか?」という視点が生まれる。それによって最善の関係を築ける可能性を持つ人々との出会いが、用意され始めるのである。

最後に

「お客様を選びましょう」という考え方はどこか冷たい考え方のように感じるかもしれないが、それは親切である。「お互いに良い関係が築く」ための考え方だからである。

奪い合うのではなく与え合う。それは道徳的な綺麗事のように思えるかもしれない。だが、一方だけが奪い得をしもう一方が損をするような関係はそもそもが不自然であり、そんな関係は長続きしない。

だからこそ「誰が私どもの仕事を必要としているか?」と考える必要があるのだ。それこそが、「お客様を選びましょう」という考え方の本質である。

出典

『稼ぎたければ、捨てなさい。』