コントロールできる世界の情報だけでは、おもしろいアイディアにはなかなかつながりません。
それは当たり前で、調べようと思えば誰でも調べられるからです。むしろ、そうではないコントロールできない偶然の出会いにこそ、いい情報があるのです。
嶋浩一郎
仕事で新しい発想を得たい。ブレイクスルーを起こしたい。そこで必要なのは「想定外」の情報だ。
目的を持って情報を調べてそこから積み立てるように発想を練る。それも一つも方法かもしれない。しかしそれはどうしても予定調和の輪から抜け出すことができない。
そうではなく、むしろ無駄と思えること、目的とは全く関係ない場所の方が、面白いアイディアが浮かぶことが多い。
そのきっかけは仲間同士の飲み会かもしれないし、キャバクラのおねいさんの話かもしれない。ふと立ち寄った本屋で見つけた一冊の本かもしれない。
目的をもたず、意図せず、偶然ぷらりとした行動によって、想定外の情報が見つかる。それは規格外で予定調和の外にある情報だ。そこから面白い発想が生まれる。
何かを思いつこうとするときは、もちろん熟考して考え、調べるのもいい。でも、力を入れすぎてはダメだ。もっと気楽に気分の赴くまま何となく、いろんな場所へ足を運ぼう。
そこで、偶然のひらめきを逃さないことだ。それこそが素晴らしい発想のヒントになるかもしれない。
出典
『なぜ本屋に行くとアイデアが生まれるのか』