人生は99回負けてもなんとかなる。致命傷さえ負わなければ

いつも強気!

人生には、簡単に諦めない粘り強さも大切です。

絶対的不利な中で戦い続けた末に、逆転勝ちすることもあるでしょう。

勝利の目があるときは頑張り抜くことも大切ですが、相当な僥倖に恵まれない限り、その可能性がない戦いは撤退すべきです。

とくにその敗北が再起不能になる危険がある戦いにおいては、です。何もかも失っては終わりです。

百田尚樹

人生は戦いだ。

己の生存、理想を実現するために、世の中で自らの意志を貫く。そのためには戦いに勝ち、己の生存権を確保しなければならない。

それができなければ、誰かに従うしかない。だからこそ、勝つべきときには必ず勝ちたい。何があろうと、絶対に勝ちたい。

とはいえ、何でもかんでも戦えばいいというものでもない。勝てない戦いならば、最初からしない方がずっといい。

つまり、「この戦いは勝ち目がなさそうだ」ということが分かったならば、迅速に負けを認め、その戦いから手を引く。そんな冷静さも必要だ。

人生で大切なのは勝ち続けることではない。それは不可能だ。

だからこそ、勝てない戦いでいかに損失と消耗を抑えるか。そして、勝つべき戦いに力を集中できるか。そこが大切である。

人生で戦いを挑み、負けることは恥ではない。

誰だって負けるときは負ける。問題は、負けたときのことだ。多少の軽症を負うくらいの負けならば、何度しても構わない。

しかし、たった一回の敗北によって致命傷を負うような負けだけは、何があろうと絶対に避けたい。

なぜなら、人生は戦いを継続することこそが重要だからだ。

致命傷さえ負わなければなんとでもなる。何回でも立ち上がることさえできれば、最後の最後に勝利をつかむことだってできる。

そう、99回戦いを挑み敗北し、最後の1回の戦いで勝利して逆転して天下を取った漢の高祖、劉邦のように。

だから何度負けてもいい。

負けるたびに不死鳥の如く蘇り、また戦いを挑めばいい。本当に欲しいものを手に入れるために。理想の人生を実現するために。

そのためには、致命的な敗北をしないことが絶対条件だ。

致命的な敗北さえ避けられれば、挽回のチャンスはいくらでもやってくる。だから人生には大いに期待できる。

人生はいつどこで、どうなるか分からないのだから。

出典

『逃げる力』(2018年、PHP新書)