私はシャイで気の弱い自分を変えたいと思っているが、だからといって、恥知らずな人間にはなりたくない。
謙虚な気持ちを忘れて「俺が、俺が」とアピールする、自己顕示欲のかたまりのような人間になるよりは、このままシャイな人間でいたほうがマシかもしれない。
「言いたいこと」は言えるようになったほうがいいが、「言うべきではないこと」を言わずにおくことも、人生を渡っていく上では大切なのである。
小倉昌男
人には生まれ持った性格がある。
いつも人の注目を集めなければ気がすまない自己顕示マン。自分を誰かに認めさせたい自己主張マン。目立つの嫌い、静かな立ち位置を好む距離置くマン。
人それぞれ、生まれ持った性格があるが、それを無理に変える必要は全くない。
確かに、今の世の中では、自分をはっきり主張して、周りの注目を集める人が得をする傾向があるのは確かだ。
しかしそれはそれ。人には人の良さがある。目立つ人を好む人がいれば、自己主張しない人と一緒にいることを居心地よく感じる人もいる。
むしろ、自分自分の人が増加傾向にある現代だからこそ、激しい自己主張をしない謙虚なあなたを高く評価する人が必ずいる。
この意味で、もしあなたが自分を主張することが苦手だったとしても、それは全く問題ない。
もちろん、普段から自己主張をしなくても、必要なとき、言うべきことをきちんと言えることがのぞましい。しかし、なんでもかんでも自分自分。そんな図々しい醜さをあえて身につける必要は全くない。
この意味で自己主張できないのはむしろ、一つの魅力と言うことだってできる。
考えてもみるといい。世の中人すべてが全員自己中マンだったらどうなるか?あなたはいつでもどこでも「自分が、自分が」の人と一緒にいたいだろうか?
つまりあなたが自分を上手に主張できないなら、それを逆に、プラスにすることだってできるのだ。
この意味で自分の生まれ持った性格を変える必要は1ミリもない。長所を引き出し行くことが肝心なのだ。
出典
『「なんでだろう」から仕事は始まる!』