順境で悲観し、逆境で楽観せよ。
出光佐三
山あり谷ありの人生を幸せに生きていくために大切な考え方。それがこちら。
人生がうまくいっているときにこそ、これから先のことを心配すること。そして、人生がうまくいっていないときにこそ、これから先のことに希望を持つこと。
つまり人生がうまくいっていようがうまくいっていまいが、大切なのは心構え。自分自身の心の持ちようが何より大切である。
順境は本当に順境なのか?
実際のところ、人生が本当にヤバくなる。そのきっかけとなる出来事の大半は、人生が順境のときにその芽が生じる。
人生がうまくいっているときは、不安を感じない。だから、先を見据えた行動を起こしにくい。
それだけではない。
人生がうまくいき、余裕があるときというのは、その態度また、大きくなりやすい。だから自分でも気づかないうちに、人から反感を買うような態度をとってしまいがちである。
これが逆境のとき、すべて自分に返ってくる。
逆境を迎える本当の意味
一方で逆境のときというのは、いわば「今まで自分がしてきたこと」がマイナスとなって返ってくる時期である。
その責任と向き合い、反省し、マイナスをゼロにすれば、これから先待っているのは、プラスだけである。
だからこそ、逆境というのは不幸なものではない。今までのマイナスを精算してプラスにすることができる、いわば人生が上向く前の段階なのである。
最後に
このように、順境で悲観し、逆境で楽観する。これには確固たる理由がある。
人生がうまくいっている順境ほど実は慎重さが必要で、人生がうまくいっていない逆境こそ、実はそれほど不安に悩む必要はない。
結局人生はつねに流れの中にいること。それを忘れず、必要以上に人生の流れに振り回されないようにすることが大切である。
出典
『出光佐三の日本人にかえれ』