人生に正解はない、ただあるのは

答えを探す

現実に生きる人間が悩み苦しむ問題のほとんどは、答えのないことだ。

人生とは常に完全な正解のない問題を相手に、「よりよい方」を模索しなければならない旅である。

堺屋太一(官僚出身の作家、評論家)

人生にはいくつかの分岐点がある。

進学の問題や就職、結婚。「どちらにしようか?どこに進もうか?」このように悩む場面が幾度とある。

大半の問題に対して、人はそれぞれ選択の基準を持っている。しかし、その選択が「正しい」のかどうかは、決して分からない。

人は良い結果を求め選択をするわけだが、良い結果を求めて不幸になることもよくある話だ。ここが人生の不思議なことだ。

最上の選択が最高の結果を生むという保証はなく、失敗が実は成功であったり、成功が失敗の種になることがよくある。

つまり人生は理不尽で、「これをしたから幸せになれる、成功できる」ということは1つもない。

問題はあくまで可能性であって、保証ではない。

私達が人生で直面する問題の多くは、答えがなく、どれが正しくて間違っているのか、検証できないことがほとんどだ。

だからこそ、損得勘定や利益目的はなく、「出来る限り最善の結果」を求めて選択をする。

損得でする選択は往々にして最悪の結果を招くことが多いが、最善を希望して考えぬいた結果なら、失敗しても後悔は少ないだろう。

いずれにせよ、結果がどうなるかは神のみぞ知ることだ。絶対的に正しい正解もない。であるなら、人にできるのは、想定できるかぎりの最善を選ぶのみだ。

出典

『歴史からの発想』(日本経済新聞社、2004年)