自分であろうとする道は、ある意味危険な冒険の道である。

孤独

独自の人格を育成しようとする者は、実際に全く不人気な冒険に取り組んでいることになる。

他者からは、通常の人生航路からはずれた、だれの同情もえられないまるで隠者のような風変わりな人物と思われるであろう。したがって、昔からごく少数の者だけが、あえてこの危険な冒険の道を歩んだのだ。

ユング

自分とは何なのか。それは生きている限りずっと続いていく問いだ。

自分は一体どんな可能性があるのか。自分にどんな個性があって、どんな人生を歩んでいくのか。自分を突き詰めていけばいくほど、人と同じような生き方に疑問を感じるようになり、通常の人生航路から外れてしまう。

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安心できるのは人と同じ生き方

それはとても厳しい道であることは間違いない。

だから、自分なんか追い求めずに、人に好かれるテンプレ的なキャラを演じたり、人と同じような生き方を選ぶ方が、人生は生きやすいかもしれない。つまりみんなが進むような安全な道を、人に言われるがまま歩んでいく道を同じように進んでいく。

その方が「寄らば大樹の陰」で、自分は一人ではないと安心できる。何より、道の途中で迷うことは少ない。実際、自分の人生なんか追い求めずに、そうやって生きている人も大勢いる。それも確かに、人生の選択である。

自分の人生は自分だけが歩む道

ただ、どうしても人と同じような生き方に我慢できない。既に人生通常のレールから外れてしまった。そうなってしまったら仕方ない。

自分の運命を信じて、ひたすら信じる道を歩いて行くのも悪くない。それはとても困難な道かもしれないが、一人その道を進んだ先には、誰も目にしたことがない、自分だけの絶景が待っているかもしれない。

その道は孤独かもしれないが、自分がこの世に自分として生まれてきた意味。その理由を、心から納得することができる。

そう考えれば自分が本当にどう生きたいのか。自分の心にウソをつかずに正直に生きたい。自分の人生は結局、一度きりの人生なのだから。

出典

『ユング名言集』