幸運をつかみ損ねない基本原則

幸運を追いかけて

幸運はいつも近道を通ってやって来るとはかぎらない。

ときには角を曲がって寄道したり、塀の隙間からこっちの様子をうかがったりするのである。

恐妻家の朝帰りみたいなものだ。

田村宏

「幸運は幸運の姿をしてやっては来ない」

これを知っておくことは、幸運をつかむ上でとても大切なことである。

幸運は「これはツイてるぞ!」というような、誰にでも分かりやすいチャンスの形をしていることはない。

むしろ、「なんでこんなことが起こるんだ?ツイてない」とこちらを失望させる形でやって来る。というのは、幸運は小心で臆病なところがあるからだ。

そのため、幸運をつかみそこねないためには、見た目に惑わされず、勇気を持って積極的に幸運を抱き寄せなければいけない。

だからじっと待っているだけでは幸運は決してやって来ない。周りをよく見て、幸運がそこにやって来ていないか、じっくり観察するのだ。

「もしかしたら・・・」と思ったときは迷うことはない。強引な男のように、強気に幸運をつかみとろう。

ときにハズレも引くかもしれないが、それは大した問題ではない。大切なのは自ら幸運をつかみとろうとする姿勢である。

幸運は小心で臆病だ。だからこそ、勇気あるものに惹かれるのだ。

出典

『永遠の1/2』(小学館文庫、1986年)