
できるできないじゃない。やらなきゃならないことがある。
胡蝶しのぶ(『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』より)
「使命」というと仰々しいが、人には誰でも、「譲れない何か」があるのだと思う。それこそが、言い方を変えれば「運命」であり、「生きる意味」なのかもしれない。
それをすることに意味があるのであって、重要なのは、「結果」それ自体ではなく、「やったか」。つまり、自分が向き合ったかどうかだ。
だからこそ、それが難しいことだったとしても、「今の自分にとって」不可能に思えることだったとしても、問題は「できるできないじゃない」。
大切なのは、「やってみること」では、ないだろうか。
迷うのは、当然。
「新しい挑戦をしたい。人生で、したいことがある」
「けれど、自分にはその自信がない」
「失敗が怖い。結果を考えると、動けない」
私たちは、したいことをしてみたいと思う一方で、様々な迷いが、その歩みを止めようとする。それはごく普通に起こる、自然な現象である。
だがここで、立ち止まって心の声を聞いてみる。「一歩を踏み出すのが、怖い」という気持ちの奥をじっと見る。すると気づくかもしれない。
「怖い」という気持ちの奥に、かすかに明るい何かがあること。小さいけれど、しかしワクワクする何かがあることを。
始める前に、「答え」を出さなくてもいい
「それをすれば、うまくいくだろうか」
「自分は、続けられるだろうか」
「向いているだろうか」
失敗をしないように、一歩引いて、考えてみることは大切だ。
それが大切であればあるほど、失敗を恐れる気持ちが湧き出すのは自然だし、事前に考えることで、起こりうる問題を正面から見つめ、その乗り越え方を見つけることができる。
だが、答えを求めすぎることで、完璧な始め方を見つけようとすることで、私たちは、今ここからできることを、見失ってしまうことがある。
一歩を踏み出した先でしか、見えない景色がある
最初から、「大丈夫だ」と確信を持って歩き出せないこともある。「これで、いいのだろうか」と不安を抱えてしまうこともある。
でも、それでいい。その道が確実に見えなくても、不安を抱えていたとしても、まずその一歩を踏み出した人だけに見える、景色がある。
大切なのは、確実な道を見つけることではない。不安を完全に消し去る方法、手段を見つけることではない。
かすかに聞こえる心の声に耳を傾けながら、今踏み出せるその一歩を、まず踏み出してみることだ。それがたとえ小さな一歩だとしても、それは人生において、大きかな意味を持つ。
最後に
「やらなきゃならないことがある」
それは、自分を追い込むための言葉ではない。
それは、自分の中にある、本当に大切なものを見つめるための言葉なのだと思う。
自分の人生において、「本当に大切だ」と感じること。どうしても伝えなければいけないこと。表現しなければいけないこと。それをしなければ、後悔すると思うもの。
自分にとって「できるできない」を超えていくもの。それこそが「やらなきゃならないこと」だと、私は理解している。

